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2005.02.02

1st to Die

1st to Die
1st to Die

結婚パーティを終えたばかりの新郎新婦がホテルのスイートルームで殺害された。しかし、この事件はこれから起こる連続殺人の序章に過ぎなかった…。事件を捜査するのはサンフランシスコの女性殺人捜査官Lindsay。しかし、彼女は医者から重い病を宣告されてしまう。そんな中、彼女は親友の検死医Claire、ジャーナリストのCindy、そして地方検事のJillらとともに"The Women’s Murder Club"を結成し、事件の真相を追求する。徐々に犯人を追い詰めていく彼女達。しかし、彼女達は意外な真実を目の当たりにすることになる…。

アメリカの女性捜査官というと、何か拳銃ぶっ放しまくって、後先考えずに危険に身を投じるというイメージがありますが(ハリウッド映画の見すぎか?)、この物語の主人公の女性捜査官Lindsayは、重い病に侵されていることもあって、非常に弱さや脆さをさらけ出すキャラクターになってます。英語で言うところの"fragile"とか"vulnerable"と言った感じでしょうか。そのあたりが人間味あふれていて非常に新鮮でした。また、彼女をサポートする"The Women’s Murder Club"のメンバーの性格付けや役割分担なんかも非常にバランスが取れていると思います。それぞれ「報道」「医学」「法律」というそれぞれの専門分野において能力を発揮し、1つの事件をいろんな側面から追っていくという構成が絶妙で素晴らしいと思います。

物語全般としては、たった2~3ページで終わってしまう章も少なくなく、非常にテンポ良く読める構成になっていると思います。プロットもしっかり練られていて、物語が二転三転するので、先がどんどん読みたくなります。まさに、最後の最後まで目が離せない作品に仕上がっていると思います。

いろんな意味でナマナマしい表現が多いので、強い刺激に弱い人にはお薦めできませんが、ミステリ/サスペンス好きなら必ず楽しめる1冊だと思います。ただ、まだ本格的なペーパーバックに慣れていない僕にとっては、理解できなかった表現/単語(特に医学用語など)が多々あったのが非常に悔しかったです。それでも筋は大体追えたので、十分楽しむことはできましたが、もっと英語力がついたら、絶対再読してやろうと思っています。

評価:★★★★★

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