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2005.05.05

Case Closed (Vol.1)

Case Closed
Case Closed

頭脳明晰、運動神経抜群な高校生探偵工藤ジミーは、類稀なる観察力と推理力で難事件を次々と解決していた。しかし、ある犯罪の現場を目撃していたところ、逆に相手の不意打ちをくらってしまい、怪しい薬物を投与されてしまう。ジミーが警察に発見されたとき、彼の体は小学1年生くらいの子供の体になってしまっていた。事件の真相を追究するために、彼は工藤ジミーであることを隠し、別の名前を名乗る。「ボク、江戸川コナン!」

というわけで、大人気コミック「名探偵コナン」の英語版です。主要なキャラクターの中には、原作(日本語版)と名前が変わっているものもありますね(工藤新一→Jimmy Kudo, 毛利蘭→Rachel Moore, 毛利小五郎→Richard Moore)。新一(Shin-ichi)という名前は、英語的にはちょっと奇異な感じがする(普通はリエゾンしてShinichi(シニチ)になる?)ので、馴染みやすい音の名前に変えたのかなぁ、という気がします。でも、主人公が初めて「江戸川コナン」を名乗ったとき、隣に住むアガサ博士が「お前は外国人じゃないんだぞ」とツッコミを入れましたが、外国人っぽさだったら工藤ジミーだって大差ないぞ、とツッコミ返しておきましょう。

みんなから尊敬の眼差しで見られていたジミーが小学生のコナンになった途端、誰も彼の言うことに耳を貸さなくなるのが面白いですね。普段我々が他人の意見を判断するとき、その意見の内容そのものよりも、その意見を誰が言ったかということで判断してしまいがちだということをよく表していると思います。さらに、自分の言うことを聞かない大人たちに、何とかして言いたいことを伝えようとするコナンの奮闘ぶりもなかなかいいです。

物語にツッコミどころはいろいろありますが(どんなに優秀だったとしても、高校生、ましてや小学生を殺人現場には入れさせないだろうとか、犯行の手口があまりにトリッキーで「こんな面倒臭いことするくらいなら、他にもっと簡単なやり方があるだろうに」と感じられたりとか)、こういう小中学生向け週刊連載少年マンガに、大人向けミステリ小説と同等の厳密さを求めるのは無意味だと思います。第一、そんなことをしても面白い作品になるとはとても思えません。むしろ、多少の強引さには目をつぶって、ストーリー展開の面白さで魅せるというこの作品の手法は、とても成功していると思います。キャラクターの容姿は多少ステレオタイプ過ぎるような気がしますが(魅力的なガジェットを発明するアガサ博士は、白髪、白衣でお茶の水博士風だし、事件を捜査するメグレ警部は帽子とコートと口髭がトレードマーク。そして黒服に身を包む悪者達など)、それもマンガとしての分かりやすさを最優先した結果だと思うし、キャラクターの性格はバラエティーに富んで魅力的です。特に、コナンの側に居ながら、行方不明のジミーのことを常に心配しているRachel Mooreの存在が、この物語をとても鮮やかなものにしていると思います。

評価:★★★★

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