Deadly Harvest
(Cambridge English Readers: Level 6)
のどかな田舎町に赴任してきた女刑事Jane。彼女は、変化を好まない同僚や住人に囲まれながら仕事を始める。しかし、赴任早々、殺人事件が発生する。大きな犯罪の起こったことのないこの小さな町で、一体何が起こっているのか?事件を調べていくうちに、Janeは恐るべき陰謀を目の当たりにする…。
事件が発生して、主人公Janeが断片的な情報を収集していき、ラストでそれらがジグソーパズルのピースのようにぴったりとおさまるのが非常に気持ちいいです。きちんとした「正統派ミステリ」であると言えましょう。しかし、ストーリーの根幹は非常にしっかりしているのですが、もうちょっとストーリーの端々でスパイスをきかせてもよかったのではないかと思います。例えば、主人公の刑事Janeは、都会から田舎町に赴任してきて、いきなりボスとして部下(男女問わず)をこき使うのですが、意外に部下からの反発が少ないように思います。例えば、「冗談じゃねえや。女の言うことなんて聞けるかよ」みたいなことを言って、彼女の捜査を内側から邪魔する男性刑事のような「抵抗勢力」があったりしてもよかったのではないかと思います。もちろん、そんなエピソードを入れてしまっては、ストーリーが長くなってしまってGraded Readersにそぐわなくなるのは重々承知なのですが。
ちょっと惜しい作品ですね。星3.5個といったところでしょうか。
評価:★★★
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