« 2006年1月 | トップページ | 2006年3月 »

2006.02.28

Point Blank

洋書
Point Blank

世界的な大富豪であるMr.Roscoeが死亡した。その死は一見不幸な事故のように見えたが、ロシアで死亡した権力者との奇妙な共通点があった。イギリスの諜報機関MI6に属する少年スパイAlex Riderは、事件の手がかりがあると思われる、雪山に囲まれた全寮制の学校"Point Blank"に潜入する。しかしそこでは、恐るべき陰謀が企てられていた…。

"Stormbreaker"に続く、Alex Riderシリーズの第2巻です。前作同様、荒唐無稽無茶苦茶痛快爽快アクションシーンが全編にわたり展開されております。ただ、物語の前半は、ストーリーの本筋とは関係の無いピンチを無理矢理作っていくつも挿入している感があり、ページ数稼ぎのようにも思えるので、もうちょっと工夫して欲しかったです。それでも、ストーリーは単純で、凝った伏線なんかもあまりなく、英語も非常に平易で、それぞれの場面が容易に想像できるので、お気楽にサクサク読み続けられるのは楽しいですね。

なお、余談ですが、この物語はサッカー日本代表の大黒将志選手が所属するチームのある、フランスのグルノーブル地方近辺が舞台になっています。

評価:★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.02.26

Alexander and the Terrible, Horrible, No Good, Very Bad Day

洋書
Alexander and the Terrible, Horrible, No Good, Very Bad Day

朝起きたら髪にガムがついてるし、スケートボードにつまづくし、セーターを洗面台に落としてびちゃびちゃにしちゃうし…今日は絶対に良くない日だ。

主人公の男の子Alexanderの最悪な一日を描いた絵本です。「朝食のシリアルにオモチャが入っていなかった」など、大人の目から見るととてもささいなことでも、Alexの目から見ると「最悪の日」であることを裏付けるのに十分な事実になってしまうのが面白いですね。ただ、物語としては、もうちょっと起伏や工夫があってほしかったように思います。

評価:★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.02.23

Smoky Night

洋書
Smoky Night

僕は見ていた。窓の外では怒った人達が店を壊しては物を奪っていった。僕の家も燃え出した。お母さんも僕もみんな逃げ出した。でも…「僕の猫は?Jasmineはどこ?」

1992年にロサンゼルスで起こった暴動を、子供の視点から描いた物語です。非常に独特なテイストを持つ油絵の絵画風の絵から、子供の不安な気持ちが非常にリアルに伝わってくるようです。また、暴動の恐ろしさだけを描いているのではなく、その暴動の通して、子供が感じる周囲(親や近所の人達、そして大切なペットの猫)との絆みたいなものもキチンと描かれているのが素晴らしいと思います。

ストーリーと絵(というか本のデザイン全般)の両方とも非常にインパクトの強い絵本です。

評価:★★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.02.21

A House for Hermit Crab

洋書
A House for Hermit Crab

海の底に住んでいたヤドカリさん。だんだん成長してきて今まで住んでいた殻が窮屈になってきました。そこで、新しい殻を見つけて住み替えたのですが、「何だかこの家は地味だなぁ…。ねえねえそこのキレイなイソギンチャクさん。僕の家を飾ってくれませんか?」

"Polar Bear, Polar Bear, What Do You Hear?"などでおなじみのEric Carleの絵本です。この絵本も他の絵本同様、シンプルながらも味のある絵で楽しませてくれます。また、ヤドカリさんは行く先々でたくさん友達を作るのですが、その結末として起こったことに対して、ヤドカリさんが見せた「ポジティブシンキング」にはすごく好感が持てました。

Sea anemoneとか、sea urchinとか、TOEICには絶対出てこないであろう、海洋生物に関する名詞も多数出てきます。ですが、たとえそれらの和訳を知らなくても、絵本なのでそれらがどのような姿をしているのかがすぐに分かります。英語学習という観点からみても、おすすめの一冊です。

評価:★★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.02.17

Killers of the Dawn

Saga of Darren Shan (Saga of Darren Shan S.)
Killers of the Dawn

Vampaneze Lordを倒すために探す旅に出ていたが、逆に追われる身となったDarren達。しかも追っ手は宿敵Vampanezeだけではなかった。Darren達を殺人鬼と信じて疑わない人間達が、暴徒と化して彼らに襲いかかる。彼らは再びVampaneze Lordと対峙し、息の根を止めることができるのか…?

ダレン・シャンの第9巻です。悲しすぎます。ラストが。絶望的な展開です。オイラ泣いちまうです。最後の最後に明かされる「驚愕の事実」は、なんとなくいろんな伏線が張ってあったので、あんまりびっくりしなかったのですが、その前に起こってしまった「出来事」が悲しすぎまする。これからダレンはどうなっちゃうのでしょうか?

この作品についていろいろ感想を語りたいのはヤマヤマですが、重要なことは全て「ネタバレ」になってしまうので、全然関係の無い、「英単語」についてちょっと書こうと思います。ヴァンパイアの物語に欠かせないアイテムとして、stake(杭)がありますよね。これをヴァンパイアの心臓に突き刺すと死ぬというアレです。この単語一つとってみても、このダレン・シャンの物語の中でいろんな使われ方をしていて非常に興味深かったです。例えば、「張り込む/見張る」ということを表すのに"stake out"という表現を使っていますし、危険な状態にあることを"at stake"と表現しています。わざとこういう表現を選んでいるのかどうか分かりませんが、なんとなくヴァンパイアの物語にぴったりはまるような表現のような気がして面白かったです。

評価:★★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.02.12

Little Shark

洋書
Little Shark

サメについての絵本ですが、物語になっているところとサメの解説になっているところが混じっていて、ちょっと中途半端な感じがしました。でも、サメの絵本にしては絵柄が可愛いので、小さな子供でも怖がらずに安心して読めると思います。

評価:★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.02.08

Allies of the Night

Allies of the Night

Book 8 in the Saga of Darren Shan (Cirque Du Freak
Allies of the Night

Vampaneze Lordを倒すべく、捜索を続けるDarren Shan達。そこへ意外な訪問者が。「やぁ、キミがDarren君かね。ワシはschool inspectorだが、キミの入学届を受理したので、月曜日から学校に来たまえ。」出した覚えのない入学届に困惑するDarren達。しかし、久しぶりに学校に通うことになった彼は、そこで運命的な再会を果たすことになる…。

久々にDarren Shanを読みました。前作(第7巻)を読んだのは昨年の7月だったので、半年以上開いてしまいましたが、それでもすんなり物語に入ることができました。やっぱり、作品の世界がきっちりしているからなんでしょうね。

今回の物語では、過去に登場したキャラクターとの再会がいろいろあって面白かったですね。「あぁ、そういえばこんな奴もいたなあ」という感じの登場人物もいました。

あと、この物語ではMr.CrepsleyとVancha Marchという2人のヴァンパイアが前作同様Darrenと行動を共にするのですが、この2人が非常に対照的なのも面白いですね。Mr.Crepsleyはどちらかというと常に冷静で、あまり多くを語らないけど謎めいた過去を持つ、色白で冷たいクールガイというイメージなのに対し、Vanchaの方は陽気でおしゃべり、ワイルドで女好きな褐色の肌のプレイボーイという感じですね。女性の読者だったら「私はどっちが好み」という話題でひとしきり盛り上がれるのではないかと思います。

評価:★★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.02.06

Nothing At All

洋書
Nothing At All

むかしむかし、あるところに3匹の犬の兄弟が住んでいました。耳のとがったPointy、カーリーヘアのCurly、そして姿の見えない犬、 "Nothing-at-all"です。3匹は仲良く暮らしていたのですが、ある日、子供がPointyとCurlyを拾って家に連れて帰ります。Nothing-at-allは姿が見えないので拾われませんでした。一人ぼっちになってしまったNothing-at-all。彼は一体どうするのでしょうか?

「姿の見えない犬」という発想が奇抜で面白いですね。でも、たとえ姿が見えなくても、彼の喜びや悲しみが伝わってくるようです。ほんわかとした気分で楽しめる一冊です。

評価:★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.02.05

The Funny Thing

洋書
The Funny Thing

Boboは森に住む優しいおじいさん。彼は毎日、森の動物達のために食べ物を用意します。ところがある日、見たこともないへんてこりんな奴が現れました。Boboは尋ねます。「お前は一体何者だ?どんなアニマルだ?」「俺はアニマルじゃない。アミナルだ!」「そうか、お前は何を食べるのだね?」「おいしいおいしい人形をよこせ!」でも、子供達の人形を奪って食べてしまっては、子供達が悲しみます。さぁ、Boboは一体どうするのでしょうか…?

「まんが日本昔話」的ノリの物語ですね。「へんないきもの」の無理な要求を、Boboが頭をひねってたくみにかわします。特にどこが面白いというわけではないですが、ほのぼの気分でサクっと読める一冊です。

評価:★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.02.04

Stellaluna

洋書
Stellaluna

赤ちゃんコウモリのStellalunaは、ある日母親と離ればなれになって、鳥の巣に落っこちてしまいます。彼女は生きていくために、周りの鳥と同じように振る舞います。昼に起き、夜に寝て、虫を食べます。そして、絶対に逆さまにぶら下がったりしなかったのですが…。

鳥とコウモリという、微妙な関係の両者を持ってきて「似ていること」や「違うこと」ってどうゆうことかということを語るというのは、なかなか面白いと思います。また、同じものを違う視点から見ると、全く逆のものに見えてしまうという点もなかなか面白いですね。例えば、鳥が「逆さまにぶら下がっているコウモリ」を見たら「お前はどうして逆さまなんだ」ということになりますが、逆に「逆さまでないコウモリ」は「逆さまにぶら下がっている普通のコウモリ」から見たら「逆さま」なんですよね。なんだかわけの分からない文章になってしまいましたが…。

読む人によって、いろいろな感想が出てきそうで、結構「深い」絵本のように思います。

評価:★★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.02.02

The Crunching Munching Caterpillar

洋書
The Crunching Munching Caterpillar

あおむし君は、今日も食べるのに大忙し。むしゃむしゃと葉っぱを食べているところに、蜂さんが飛んできました。あおむし君は思います。「いいなぁ、あんなふうに空を飛んでみたいなぁ…。」

"The Very Hungry Caterpillar"と同じような青虫の物語ですが、"The Crunching Munching Caterpillar"の方はパステルカラーで非常に可愛い絵柄になっています。あおむし君の表情も非常に豊かで、すごく優しいテイストの絵本に仕上がっていると思います。

評価:★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.02.01

Chasing Vermeer

洋書
Chasing Vermeer

同級生のPetraとCalder。彼らの周りでは、一見「偶然の一致」にしか見えない不思議な出来事が起こり始めていた。そんな中、搬送中のフェルメールの絵画の盗難事件が発生する。彼らの周りで起こっていることは、この事件と関係があるのだろうか?2人の独自調査が始まる…。

"ティーン向け「ダ・ヴィンチ・コード」"という売り文句だったのですが、少々僕にはレベルが高すぎたようで、理解できない箇所も多々ありました。また、ストーリー展開についても「理詰めで犯人を追い詰めていく」というよりは「偶然(のような感じで)得られた断片的な情報を頼りに、直感を信じて突き進む」というような感じで、ロジカルな面白さみたいなものはあまり感じられなかったような気がします。ミステリとして見るよりも、PetraとCalderの冒険物語として読んだ方が正しいのかもしれません。

評価:★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2006年1月 | トップページ | 2006年3月 »