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2006.05.27

The Twelve Dancing Princesses

洋書
The Twelve Dancing Princesses

(1,500語 YL:1.5)

昔、あるところに王様と12人のお姫様が住んでいました。王様は毎晩、姫達がベッドで寝入るのを確認しているのですが、翌朝になると、必ず姫達の靴がボロボロになっているのです。一体姫達は毎晩どこで何をやっているのでしょう?気になった王様は言いました。「誰でもいい。姫達の秘密を解き明かすことのできる男がいたら、12人のうち、好きな姫との結婚を許し、私のあとを継ぐ王にしてやろう」そこで、何人もの男達が謎の解明に挑戦するのですが、うまくいきません。そこへ、一人の傷ついた兵士が現れ、姫達の謎に挑戦することになりました…。

グリム童話の物語です。ストーリー自体にそんなに驚きがあるわけではありません。ですが、カラフルでちょっと妖しく、エキゾチックな感じで味のあるイラストがいいですね。秘密を持った12人の姫達が一同に会している場面なんかは、なかなかにインパクトがあります。

評価:★★★

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2006.05.26

The Hostile Hospital

洋書
The Hostile Hospital

(37,504語 YL:5.5)

迫りくる追手から逃れるべく、Heimlich病院に身を隠したBaudelaire家の3きょうだい。彼らはそこで巨大な書類倉庫で書類の整理の手伝いをすることになる。その書類倉庫で彼らが見つけたものとは…?

A Series of Unfortunate Eventsの第8巻です。今まで、3きょうだいはどんなときも3人一緒に力を合わせて困難を乗り越えてきたのですが、今回はそれができない状況に陥ります。まさに、今までで最大のピンチと言っても過言ではないでしょう。そんなピンチを彼らがどうやって脱出するのか?手に汗握る展開が続きます。

最近は、第1巻の頃と比べると赤ん坊のSunnyのボキャブラリーが増えてきて、だいぶ一般人が理解できる言葉を発するようになってきました。彼女の成長ぶりも、この物語の楽しみの1つですね。

評価:★★★★★

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2006.05.25

ダレン・シャン全巻読破!

The Sage of Darren Shanシリーズ12巻全巻読破しました。個人的に非常に楽しめたシリーズでしたので、ここで総括しておきたいと思います。

この物語を一言で称するならば「優良キャラクター小説」だと思います。Mr.Crespleyをはじめ、魅力あふれるキャラクターが多数出てきます。ストーリーをそのままマンガ化して少年ジャンプあたりで連載してもそこそこ人気が出るのではないでしょうか。欠点としては、主要な登場人物はほとんど男ばっかりで、現在のヒット要素である「萌えキャラ」があまり見当たらないことですかね(笑)。

また、単に娯楽作品として面白いだけでなく、作品のテーマもしっかり描かれているところも見逃せません。この作品のテーマが「運命」であることは、この物語を読んだ人なら異論はないと思います。主人公のダレンが時に運命を自ら選択し、運命を受け入れ、また運命に逆らい、そして運命を切り開いていく姿を見ると、我々は必然的に「運命」について考えさせられてしまいます。そして、この作品の一番偉いところは、未来を予言できるMr.Tinyという人物(彼の能力はもっとスゴイのですが…)を運命の啓示役として登場させることにより、運命を「擬人化」して表現したところにあると思います。

ストーリーの性格上、次から次へと戦いの連続で、スプラッタなシーンも多数登場するので、万人にお薦めできる作品というわけではありません。でも、表紙の絵から想像する程ホラーな感じはありません。むしろ、ファンタジー色の強い作品だと思います。

ちなみに、作者のDarren Shan氏の公式サイトはこちら。ファンの描いたダレンのイラストや、Extra Storyなどがあります。その他には、公式ブログなどもあります。

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2006.05.24

Sons of Destiny

洋書
Sons of Destiny

(47,000語 YL:5.4)

ついにDarrenは、Load of the Vampanezeと最後の対決の時を迎える。しかし、Mr.Tinyの予言によると、どちらが勝ってもその後には破滅の世界が待っているという。果たして、Vampireの、Vampanezeの、そして世界の運命はどちらの手に…?

ダレン・シャンシリーズの最終巻です。10巻と11巻が期待外れだっただけに、どうなることやらと思いましたが、よくぞここまできちんとまとめ上げました!ハナマルあげちゃいます!Darrenと宿敵との対決の結果や、その後の展開はちょっと切ないものがありますが、それに混じって爽やかさや潔さのようなものも感じます。本当に面白いところは全て「ネタバレ」になってしまうので書くことができませんが…。

もし、著者のダレン・シャン氏が、1巻を書いた時点でこの結末をすでに構想に入れていたとしたら、ちょっと脱帽ですね。

僕のように10巻と11巻で失望した人がいたら、とりあえずこの最終巻も読んでみて下さい。文句を言うのはそれからでも遅くはないですよ(笑)。

評価:★★★★★

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2006.05.21

Custard the Dragon and the Wicked Knight

洋書
Custard the Dragon and the Wicked Knight

(822語 YL:1.0)

ある小さい白い家に、Belindaという女の子と、彼女のペットでとっても臆病なCustardというドラゴンが住んでいました。しかしある日、Belindaは意地悪ナイトのGaragoyleに連れ去られてしまいます。臆病なCustardでしたが、その大きな体の中のちっぽけな勇気を精一杯ふりしぼって、Belindaを助けるべく、Garagoyleのお城へと飛んでいきます…。

とにかくCustardが可愛いです!ずんぐりむっくりの体に、非常に穏やかで平和そうなドラゴンの顔が乗っかっています。ユーモラスな彼の姿や表情を眺めているだけで、こちらまでほのぼのした気分になってきます。また、その臆病なCustardが、ご主人様を助けるために立ち上がるというストーリーも、単純ではありますが、心温まるものがあります。

文章も韻を踏んでたりして非常にリズミカルで、まるで童謡か詩を読んでいるように文のリズムを楽しむことができます。

「ほのぼの絵本」を探している人にはお薦めの一冊です。

評価:★★★★

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2006.05.19

The No. 1 Ladies Detective Agency

洋書
The No. 1 Ladies Detective Agency

(62,000語 YL:6.5)

アフリカのボツワナに住む主人公のRamotswe。彼女は父親の遺産をもとに探偵事務所"The No. 1 Ladies Detective Agency"を設立し、困っている人々(特に女性)を助けるべく、私立探偵の仕事を始める。

アフリカを舞台に女私立探偵が活躍するという一風変わった物語です。Ramotsweが扱う事件は、どれもそんなに込み入ったものではないので、本格ミステリファンにはちょっと物足りないかもしれません。ですが、彼女が事件の真相を解明した後に取る行動がなかなか面白いです。一般のミステリだと「探偵が真相解明→犯人がつかまってめでたしめでたし」となりがちですが、この物語だと「諸般の事情により依頼者が警察の介入をあまり歓迎しないので、なるべく穏便に処理してほしい」という感じの事件が多いです。そのため、Ramotsweが頭をひねって、警察のやっかいになることなく事件が丸く収まる方法を考えるあたりが面白いですね。

人名などの固有名詞などには、我々日本人がなじみの薄いものも多く、ちょっと読みにくさを感じるところもありますが、独特の雰囲気はなかなかgoodです。

評価:★★★

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2006.05.15

サイトリニューアル

もうすぐドイツワールドカップも開催されますし、多読400万語突破記念も兼ねてブログのデザインを「がんばれニッポン!サムライブルーバージョン」に変更してみました。

でも、今のところは「ドイツワールドカップの日本代表に誰が選ばれるか」よりも「欧州チャンピオンズリーグ決勝でアーセナルがバルセロナを破って優勝できるかどうか」の方が気になってしかたありません(笑)。

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2006.05.10

The Toy Brother

洋書
The Toy Brother

(1,012語 YL:1.0)

錬金術師の息子Yorickは、両親が留守の間にお父さんの実験室に忍び込み、勝手に薬を作って飲んだところ、体が縮んでゴキブリくらいの大きさになってしまった!Yorickの弟Charlesは、兄が小さくなってしまったことがとても面白く、兄に家を作ったり食べ物をあげたり、いろいろ世話をするのですが…。

"Shrek!"の作者William Steigの絵本ですが、Shrekほど毒はなく、ほのぼのとした気分で読める絵本になっています。人形みたいに小さくなったYorickを見て、それを全く深刻に考えずにその状況を楽しむCharlesの姿が非常に微笑ましいです。

評価:★★★

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2006.05.09

The Secret of the Old Clock

洋書
The Secret of the Old Clock

(35,000語 YL:4.5)

敏腕弁護士Mr.Drewの娘Nancyは、小さな女の子を養育する貧しい姉妹に出会う。姉妹の話では、彼女らは裕福なJosiah Crowley氏から、遺産を相続する確約を得ていたという。しかし、Crowley氏の死後、彼の遺した遺書により彼の遺産は全てTopham一家に相続されてしまった。不審に思ったNancyは「もう一通の遺書」を探すべく、独自に調査を開始する…。

Nancy Drew Mysteryシリーズの第1巻です。このシリーズについては、僕は全然知らなかったのですが、「ミステリではじめる英語100万語」によると、1930年(昭和5年(!))初版の超有名少女探偵シリーズで、いろんなミステリ小説で引き合いに出されているそうです。そういえば、最近読んだ"How come the best clues are always in the garbage?"にも、「もしNancy Drewだったらこんなことで諦めたりするかしら?いいえ、絶対そんなことはないわ!」みたいな台詞がありました。

ストーリー的には、複雑に入りくんだ伏線もなければ、あっと驚く事実が明らかになったりすることもなく、ミステリと呼ぶにはあまりに直線的すぎるような気もします。それでも、英語は非常に平易でサクサク読めますし、Nancyの無鉄砲ぶりは読んでいてそれなりに楽しむことができます。ミステリとしてよりも、Nancyのアドベンチャーストーリーとして楽しむのが正しい読み方のような気がします。

評価:★★★

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2006.05.03

400万語通過!

"How come the best clues are always in the garbage?"で多読400万語を通過しましたので、簡単に経過報告させて頂きます。

●経過概要

経過日数:713日
読書時間:472時間
読書冊数:163冊

●面白かった本ベスト3(300~400万語)

1. Charlie and the Great Glass Elevator
2. The Ersatz Elevator
3. How come the best clues are always in the garbage?

●所感

読書速度については、全体的に見ると300万語以前と全く変化がありません(約143語/分)。それでも400万語直前では、初めて160語/分超でダレン・シャン(11巻)を読むことができました。また、300万語までは1日当たりの読書時間が約45分だったのですが、それが約30分/日まで低下しました。ちょっと中だるみ気味ですかね。

グラフはこちら。

個人的には「1日のうちに読書に割ける時間」というのは非常に重要だと考えているので、何とか本を読む時間を見つけたいと考えています。「ミステリで100万語」も買って、読みたい本はたくさんあるんですけどね…。

まぁ、これからもマイペースでやっていこうと思います。

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2006.05.02

How come the best clues are always in the garbage?

洋書
How come the best clues are always in the garbage?

Stephanieはママと一緒にバンクーバーに住んでいる小学生。ある日、ママが職場(Garbage Busters'という環境保護団体)から預かっていたお金が盗まれてしまう。このままではママはクビになり、収入が途絶えてStephanieのお小遣いも無くなってしまう!何とかしなければならないと考えたStephanieは「名探偵Stevie Diamond」を名乗り、独自に捜査を開始するが…。

いろんな意味で「ぐっちゃぐちゃ」で非常に楽しめる子供向けミステリです。まず、登場人物のキャラがすごく立ってますね。主人公のStevie(= Stephanie)は、特に推理力に優れているわけでもなく、単なるミステリ好きの女の子以上の何者でもないです。そんな彼女が、必要以上の思い込みの強さと、無駄に旺盛な好奇心と行動力をもって、事件のカギが隠されている(かもしれない)ゴミ箱の中や、ストーリー全体をぐっちゃぐちゃにかき回してくれます。そこへもってきて、彼女以上に頼りない相棒のJesseがさらに事態をややこしくしたりしてもう滅茶苦茶です。周到なプロットや伏線によって構成される緻密なミステリとは対極にある作品だとは思いますが、ストーリーがどっちへ飛んでいくのか全く予想のつかない面白さがあります。この作品をあえて一言で表現するならば、

「ぐちゃぐちゃぬるぬるびちゃびちゃべとべと感満載行き当りばったりお気楽ミステリ」

という感じでしょうか。

個人的には、偶然にもこの物語の舞台になっているバンクーバーをつい最近訪れたばかりだったので、ちょっと親近感を感じてしまいました。

評価:★★★★★

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