英語速読プロジェクト始動!!
多読を始めてもうそろそろ500万語に到達しようかという感じになってきたのですが、前からずっと気になっていたことがあります。それは、
「読書速度が全然上がらない」
ということです。
例えば、本1冊あたりの語数と、その本を読んだときの読書速度(語/分)の分布を、累計100万語ごとに色分けして示した分布図を描くと、下記のようになります。
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多読を始めてもうそろそろ500万語に到達しようかという感じになってきたのですが、前からずっと気になっていたことがあります。それは、
「読書速度が全然上がらない」
ということです。
例えば、本1冊あたりの語数と、その本を読んだときの読書速度(語/分)の分布を、累計100万語ごとに色分けして示した分布図を描くと、下記のようになります。
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The Fly and Other Horror Stories
(28,189語 YL:5.5)
Francoisの兄で、科学者のAndreが、妻のHeleneに殺害された。Andreの頭部と片腕は、実験用のハンマーで跡形もなく粉砕されていた。Heleneは何匹ものハエを生きたまま捕まえたりするなどの奇行を見せたため、誰もが彼女の頭がおかしくなったと考えていたのだが…。
"The Fly"をはじめ、8つのホラーストーリーのオムニバスです。1つの話がすごく短いので、「ちょっと端折りすぎ」な感は否めませんが、バラエティーに富んだ話を気軽に楽しめる「お買い得感」もあります。表題の"The Fly"もなかなかいいですが、個人的には「生まれ変わったらカワウソになる」という女性のお話"Laura"がお気に入りです。でも、吉田戦車の「伝染(うつ)るんです。」に出てくるかわうそ君に生まれ変わったら、Lauraも泣いちゃうでしょうね(笑)。
評価:★★★★
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The Fir Tree
(1,100語 YL:1.5)
小さなモミの木は、他の木のように大きくなりたかった。大きくなったら、ぴかぴかのクリスマスツリーになりたかった。そして、念願かなってそのモミの木は切り取られ、クリスマスツリーとなったのだが、クリスマスの後は…。
アンデルセン童話のモミの木のお話です。童話といっても、非常に大人向けの話だと思います。モミの木の一生を通して我々は人生について考えさせられます。特に、「いつも不満ばかり言っていて、その時とても幸せだったことに後になって気づく」という悲しい性質を直視させられます。
「とても幸せな時に、その幸せをダイレクトに感じることができること」というのは、とても難しいことなのかもしれません。ありきたりな言い方ではありますが、多くの場合、「幸せとは失って初めて気づくもの」なのでしょうね。
評価:★★★★
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Comet in Moominland
(30,769語 YL:4.5)
ムーミン谷のあちこちに現れる不思議な図形。そして「ムーミン谷に彗星が落ちてくるぞ」という哲学者Muskratの予言。そしてその彗星とは何者かを突き止めるために、大きな望遠鏡のある山の上の研究所を目指して旅立つムーミン(Moomintroll)。しかし、彼の行く手には様々な試練が待ち受けていた…。
ムーミンをなめてはいけません。同じシリーズのFinn Family Moomintrollを読んだときにも「事件満載アドベンチャーな感じ」だと思ったのですが、このComet in Moominlandはさらにスゴイです。どんな感じかというと、こんな感じです。
迫りくる彗星!命を賭した冒険!謎の巨大植物との一騎打ち!素晴らしき仲間達との出会い、そして美女(?)との甘いロマンス!意外な犯罪の告白!触手が襲う!全てを破壊しつくす者達!もう時間がない!果たして彼らは間に合うのかーーーー?
デンジャラスパニックアクションアドベンチャー
"Comet in Moominland"
... Coming soon ...
って、全然どんな感じかわかりませんね。でも、それくらい無茶苦茶いろんな冒険を詰め込んだストーリーになっています。登場人物の設定ゆえにちょっとほのぼのしたテイストもありますが、それが無かったとしたらかなり過激なパニックストーリーだと思います。
この本はムーミンシリーズの一番最初の物語だそうでして、ムーミンとスナフキンとの出会いなどが書かれています。で、その出会いの場面で、スナフキンが昔、畑でメロンを盗んでいるところを見つかって捕まり、さらに牢獄から穴を掘って逃げ出したという告白をしています。というわけで、「スナフキンは窃盗と脱獄で合計前科2犯」です。昔からちょっとアウトローな奴だとは思っていましたが、まさかそこまでとは想像できませんでした。
評価:★★★★
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Notting Hill
(14,000語 YL:3.5)
小さな田舎町Notting Hillで細々と旅行専門の書店を営むWilliam。ある日、彼の店に誰もが夢見るハリウッドの大女優Anna Scottが立ち寄った。それは突然の出会いであったが、お互いは強く惹かれあう。しかし、二人の境遇はあまりに違いすぎて、次第に摩擦が生じてしまう…。
王道を行く感じのする「非常に正しいラブストーリー」ですね。惹かれあってすれ違ってそして最後には…というパターンです。同じ作者によるFour Weddings and a Funeralや、Love Actuallyなどがお好みの方であれば、きっと気に入る1冊だと思います。物語としてちょっと刺激が足りないような気もしますが、その分安心して読めます。
しかし、自分の前に突然セレブな女優さんが現れて、ごく平凡な自分のことを何故か好きになってくれるなんて、うらやましい話ですね。僕の前にも、いつか突然、伊東美咲が現れてくれないかなぁ…ってそれじゃあNotting Hillじゃなくて「電車男」じゃん(笑)。
評価:★★★
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IT企業に勤めるディックは、会社の広報部長に昇進したが、その直後に不正な会計処理が明るみに出て、株価は急落、会社は倒産。数千人の社員が路頭に迷うことになったが、会社のCEOのマカリスターだけは自分の保有していた株を高値で売り抜けており、優雅な生活を送っていた。生活に困ったディックは妻ジェーンと共に強盗で生計を立てることになり、マカリスターへの復讐を企む…。
上のようなマジメくさったあらすじを書くと、シリアス映画のように思われてしまいそうですが、なんてったってジム・キャリーですから、当然コメディです。はじめのうちはジュースの飲み逃げ程度なのですが、段々慣れてくると手口が高度になっていくのが面白いですね(コメディ映画だから笑い話ですみますけど、現実として考えると怖い話ですね)。
でも、ジムの弾けっぷりがちょっと足りないような気がしたので、そこが減点。本人曰く85歳になっても体を張ったコメディをやるつもりだそうですから、もっともっと弾けて欲しいですね。それよりも、ジェーン役の女優さん(ティア・レオーニ)が、ジムのボケっぷりに見事について行って、息の合った夫婦&共犯者役を見事に演じきっているのがよかったです。
公式サイトはこちら。
評価:★★★
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"Memoirs of a Geisha"の映画版です。Graded Readers版が面白かったので、DVDも観てみることにしました。
原作もそうだったのですが、この作品の見所は、やはり「日本的美しさ」に尽きるでしょう。映画の中でも「Geishaであることは、moving artであることだ」という台詞もありましたし、SayuriのChairmanに対する一途な想いの「美しさ」も見事に表現されていたと想います。特に、大勢の前でSayuriが舞を披露するシーンは圧巻でしたね。「美化されすぎ」という意見もあるかも知れませんが、僕は当時のGeishaについて何も知らないので、美化されすぎかどうかは分かりません。でも、Graded Readers版を読んだときには、フィクションとは思えないリアリティを感じたのを覚えています。
あと、登場人物が皆「バイリンガル」だったのが面白かったですね。雑踏の声や挨拶など、内容が分からなくても影響が無い台詞はみんな日本語なのに、会話シーンは全て英語になっていました。我々日本人からするととても奇妙な感じがしますが、時折日本語を混ぜることで異国的な雰囲気を出すことにより、英語圏の観客にアピールする作戦なのかもしれませんね。
俳優さんでは、子供時代のSayuriを演じていた子役の女の子がすごく頑張っていて好感が持てました。また、渡辺謙さんは、Sayuriが想いを寄せるChairmanにぴったりの配役だと思います。「ハリウッド女優」工藤夕貴さんも、Pumpkinという脇役でしたが、いい味を出していたように思います。
評価:★★★★
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Return to Earth
(5,688語 YL:2.6)
宇宙飛行士のHarlが、宇宙に旅立つ時が迫っていた。「僕はこれから8年間、宇宙船の中だ。でも、その間に地球では100年が経っているだろう。」彼の恋人で科学者のEllenは言った。「あなたが帰ってくる時には、私達の技術で全人類はテレパシーが使えるようになっているはずよ。」そしてHarlは旅立ち、8年が経ち、地球に戻ってくる日になった。果たして、テレパシーの使えるようになった人類は、どのように変化しているのであろうか…。
「全人類にいっぺんにテレパシー能力を与える」という荒唐無稽な設定がいいですね。そんな無茶苦茶なことを勝手にやっちゃうことが正しいことだと信じきっているEllenがスゴイです。また、テレパシー能力を与えられたのが、実は人類だけじゃなかったという発想もなかなか面白いですね。
まあ、ツッコミどころはいろいろあると思いますが、僕は好きですよ、こういうの。
評価:★★★★
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Sherlock Holmes and the Mystery of Boscombe Pool
(7,800語 YL:3.2)
Boscombe池のほとりで、1人の他殺体が発見された。被害者はMcCarthy氏。容疑者として逮捕されたのは、第一発見者で彼の実の息子のJames。彼は現場付近で、銃を持って被害者の後をつけ、そして被害者と口論しているところを目撃されている。誰が見てもJamesが犯人と思われる事件であったが、不審に思ったSherlock Holmesは、現場付近の捜査を開始する…。
ご存知、シャーロック・ホームズのretold版です。登場人物も少なく、事件の構造もそんなに複雑ではないので、肩肘はらずに気楽に楽しめます。事件の解決そのものよりも、事件の真相を明らかにした後のホームズの行動がなかなか人間味あふれていていいですね。こういうところも、ホームズが「名探偵」として広く認知されている所以なんでしょうね。
評価:★★★
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The Cartoonist
(23,746語 YL:3.5)
主人公の男の子Alfieは、屋根裏部屋でマンガを描くのが大好きだった。つまらない現実も、マンガでは自分の好きなように変えることができた。しかし、結婚して独立した彼の兄が、家に戻ってきて屋根裏部屋に住むという。自分の居場所がなくなることが許せない彼は、抵抗を試みるが…。
大人にとっては大したことはないんだけど、子供にとっては大事な居場所を失う辛さを、非常にストレートに表現できていると思います。だけど物語の後半になると、Alfieはマンガを描かないし、あまり行動もしなくなり、心理描写だけになっていくので、ちょっと退屈になりました。
前半が面白かっただけに、ちょっと残念な作品。
評価:★★
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Vanity Fair
(32,000語 YL:5.5)
裕福な家庭で育った穏やかな性格のAmeliaと、自ら家庭教師をして生計を立てているRebeccaは親友同士。Ameliaが愛する男性と結婚し、幸せな生活を願っている一方で、Rebeccaはあの手この手で上流階級への成り上がりを画策する。果たして、二人は幸せをつかむことができるのか…?
19世紀初頭のイギリスを舞台に繰り広げられるドラマです。主人公の二人の性格についてですが、育ちのいいAmeliaは、控え目で、夫であるGeorgeをいつまでも愛し続け、自分の息子もとても大切に育てますが、苦境にあってはどうすることもできず、ただただ泣くばかりです。一方のRebeccaは野心的で賢く、人の心をつかむためには他人や夫を利用したり、他人の前で慈悲深い女性を演じることも厭いません。この二人の性格が非常に対照的で、それぞれが別の方法で人生を歩んでいくところが面白いですね。
登場人物が多く、複雑な人間関係を把握するのがちょっと難しい面もありますが、人々の栄枯盛衰、浮き沈みのドラマはなかなか読みごたえがあります。
評価:★★★
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The Woman in White
(31,883語 YL:5.3)
絵画教師のWalter Hartrightは、真夜中に歩いていると、真っ白な服の女性に出会った。その後、彼はLauraとMarianという裕福な若い姉妹の家で絵画の家庭教師をすることになる。そして、Lauraは「白い服の女性」と瓜二つだった。やがてWalterは美しいLauraに恋をするが、彼女には結婚を約束された相手がいた。
「家庭教師と教え子の恋」「金目当ての不幸せな結婚」「知られざる秘密、そしてその秘密を知るものを亡き者にしようとする陰謀」「謎の女性の正体」などなど、サスペンス要素てんこ盛りです。ストーリーは、まあ「お約束な展開」とも言えなくもないですが、それでも十分に堪能することができました。今から150年近くも前(1860年:日本では桜田門外の変があった年だそうです(笑))に書かかれた作品ですが、今でも十分楽しめます。
評価:★★★★
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ティム・バートン監督、ジョニー・ディップ主演によるCharlie and the Chocolate Factoryの映画です。
この映画の見所はたくさんあるのですが、やはり、ウンパ・ルンパのダンスは外せないでしょう!ウンパ・ルンパというのは、ジョニー・ディップ扮するウォンカ氏のチョコレート工場で働く従業員の小人達のことなのですが、こいつらは何故かみんな同じ顔のオッサンで、揃いのピッチピチの皮のツナギを着ています。そして、物語中で「事件」が起こる度にみんなで歌とダンスを披露するのですが、そのダンスが何とも言えずマヌケっぽい!いい味出しすぎです。
ストーリーの流れは原作とほぼ同じですが、ウォンカ氏の知られざる過去や、トラウマなんかが明らかになるなど、多少の味付けもあります。あと、ラストは原作よりもかなりステキな終わり方になっていると思います。「映画よりも原作の方が面白かった」などとは言わせない、良い一品です。
評価:★★★★
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The Accidental Tourist
(23,326語 YL:4.5)
「旅嫌いな人向けの旅行ガイド」を書いているライターのMacon。彼は「いつも通りの生活」を好み、変化を嫌う性格だった。そんな彼だったが、妻に別居を言い渡され、おまけに飼い犬のEdwardは凶暴化し、誰にでも襲いかかるようになってしまった。彼がEdwardの世話と教育を任せたトレーナーMurielは、彼のように整然とした状態を好む女性ではなかったが、彼は次第に彼女に魅かれていく…。
子供との死別や、妻との別居、そして離婚の危機など、人間関係にまつわる様々な問題がからんでくる物語ですが、どよーんと暗い物語にはなっていません。変化を好まない主人公のMaconが、正反対な性格のMurielと関わっていくうちに、いろいろ悩んだり、新しい自分を発見したりするところがいいですね。前向きストーリーだと思います。
ところで、Graded Readersを読んだのは久しぶりでした。記録によると、最後にGraded Readersを読んだのは去年の9月なので、まる1年くらい読んでいなかったことになります。ちょっと懐かしい気分で楽しむことができました。
評価:★★★★
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Howl's Moving Castle
(75,420語 YL:7.6)
三姉妹の長女Sophieは帽子屋で働いていた。まだ若かった彼女であったが、ある日店にやってきた「荒れ地の魔女(Witch of the Waste)」に、90歳の老婆に変えられてしまう。そんな彼女は店を後にし、「女の子を生きたまま喰らう」ともっぱらの噂になっている、魔法使いHowlの動く城にたどり着き、そこで掃除婦として住み込みで働くことにするのだが…。
宮崎駿監督によるアニメ映画版をテレビでやっていたのを見た後で、原作にチャレンジしてみました。でも、基本的な登場人物の設定以外は、映画と原作は全然別物になっていますね。映画には映画なりの良さがありましたが、原作にも「Howlと魔女の直接的な魔法対決」みたいな見せ場も多々ありました。
ですが、ちょっと読むのに骨が折れました。英語の難易度が非常に高い上に、魔法でいろんな不思議な出来事が起こったり、いろんな人の姿が変化したりするので、英語力不足と想像力不足のダブルパンチで、理解できない場面も多々ありました。普段は長くても1週間以内に読める本を選んでいるのですが、この本は読み終えるのに2週間近くかかってしまいました。正直、ストーリーを楽しむというよりは、全部読み終えたという達成感の方が大きかったです。こういう難易度の高い本は、今後はもうちょっと後において置こうと思いました。
評価:★★
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