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2006.11.26

A Series of Unfortunate Events 総括

"A Series of Unfortunate Events"の全13巻を読破したので、ここで総括してみようと思います。

俗に「不幸本」と呼ばれるこのシリーズでは、Violet、Klaus、SunnyのBaudelaire家3きょうだいが主人公なのですが、彼らの遺産を狙うOlaf伯爵の策略により、彼らの行く先々では次々に不幸が訪れます。…と書くとものすごく暗~い話のように見えますが、読み進めていると、時々可笑しくなって笑ってしまうことも度々ありました。それは3きょうだいが不幸な目に遭っているのが楽しいのではなく、ひとえにいたずら心あふれる作者の語り口調によるものです。自分で本を書いて出版しておきながら「続きを読むな」としつこく薦めてきたり、「早く3きょうだいがどうなったか知りたい」と切望する読者を放っておいて自分の話ばっかり進めたり。そうかと思えば脱線とばかり思っていた話が、実はそうではなかったりしてドキっとするところもありました。読み進んでいると、作者に完全に「おちょくられてる」のが分かるのですが、それがまた楽しくてしょうがありません。

ストーリーは、毎回毎回「3きょうだいが力を合わせてOlaf伯爵の魔の手から逃れる」というパターンなのですが、舞台や脇役は様々に変化するので、マンネリ感はありません。登場人物には、どこかすっとぼけていて愛嬌があったりだとか、味のあるキャラクターが多いです。

また、この作品には「言葉遊び」が多数出てきます。各巻のタイトルが、同じアルファベットで始まる単語2語から構成されていたり、物語に出てくる謎の言葉"V.F.D."のそれぞれのアルファベットに、いろいろな単語をあてはめてみたり。また1つの言葉やフレーズが複数の意味を持つdouble meaningも多用しています。こういう言葉遊びは、翻訳版ではなかなか楽しめないでしょうね。やっぱり原書で読めるっていいなぁ!

というわけで、この作品はとてもお気に入りなのですが、それだけに最終巻での終わり方がとても残念でした。あまり詳しくは書きませんが、「この終わり方では、ファンの大半は納得しないだろうなぁ」と思わせるような終わり方です。作者がちょっと「逃げ」に入ったような気がしてなりません。せめてもう少し何らかのフォローが欲しいところです。何なら、「今までに描かれたラストはウッソで~す。こっちが本当の結末だョ!」みたいな感じでもう1作、結末を作ってくれてもいいですよ。エヴァンゲリオンみたいに(笑)。

作者が「読むな読むな」と言い続けていたこのシリーズを最初から最後まで読んだのですが、「読むんじゃなかった」という「不幸せ」な後悔はありません。どちらかと言うと「3きょうだいの行く末を最後まで見届けることができた」という「幸せ」の方が大きいような気がします。

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