« 2006年12月 | トップページ | 2007年2月 »

2007.01.31

The Firework-maker's Daughter

The Firework-maker's Daughter
The Firework-maker's Daughter
(14,981語 YL:4.0)

花火師の父親を持つ女の子Lilaは、幼い頃から、父親から花火作りを教わっており、それを楽しんでいた。彼女は父親のような、本当の花火師になりたがったが、父親の反対にあう。そこで彼女は、本当の花火師になるために必要な試練として、Merapi山の洞窟に住む炎の悪魔Razvaniから、Royal Sulphurをもらいに行く冒険に旅立つ…。

花火師になりたい女の子の冒険物語です。東南アジアっぽい雰囲気が、児童書としてはちょっと珍しくて面白いですね。ファンタジーストーリーならではの不思議なキャラクターもたくさん登場しますし、ハラハラドキドキもたくさん用意してあり、すごく正統派な児童書に仕上がっていると思います。

評価:★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.01.30

Are You Afraid of the Dark?

Are You Afraid Of The Dark?
Are You Afraid Of The Dark?
(75,286語 YL:6.5)

世界の4つの都市で、4人の科学者が不可解な死を遂げた。これらは一見関連の無い事件のように見えたが、被害者はいずれも巨大シンクタンクKIGとの関連があった。これらの事件で愛する夫を失ったDianeとKellyも命を狙われるようになるが、彼女達は迫りくる魔の手から逃れながら、事件の真相を究明しようとする…。

「行動的でセクシーな女性がタッグを組んで勇敢に事件に立ち向かう」という、いかにもシドニィ・シェルダンらしい作品です。世界をまたにかけた戦いはスケールが非常に大きいのですが、「悪の組織」のやり口が、ちょっと「子供向け」っぽい気がします。ハイテクを駆使したいろんな秘密道具みたいなものが出てくるのですが、どれも大人を納得させるだけのリアリティを持っているとは言えませんねぇ。セクシーなシーンが無ければ、児童書SFとして通用するかもしれません。

シェルダンはいつも深く考えずにサクサク読んで楽しむのですが、今回ばかりは、ちょっと度を過ぎた「荒唐無稽さ」が気になったかなぁ…。

評価:★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.01.29

Mister Seahorse

Mister Seahorse
Mister Seahorse
(495語 YL:1.0)

タツノオトシゴのお母さんは、タツノオトシゴのお父さんのお腹にたくさんの卵を産み付けました。「僕がこの卵をしっかり守ってあげるよ」そして、お父さんは海の中を漂いながら、いろんな生物達に出会います…。

海の中で、お母さんの産んだ卵や子供を守る、いろんな生物のお父さんが現れます。「卵を守るお父さん」というと、一番先にタツノオトシゴが思い出されますが、他にもいろんな生物がいろんな方法で卵を守っているのですね。なかなか勉強になります。また、生物の擬態の様子も、透明なフィルムをつかって楽しく表現されています。

絵柄もエリック・カールらしく、とてもカラフルで可愛いです。パパやママが、好奇心旺盛な小さな子供を膝に乗せて読んであげるのに最適な絵本ですね。

評価:★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.01.28

メディアレコーダー VRX-02

ROCKRIDGESOUND メディアレコーダー VRX-02BA
ROCKRIDGESOUND メディアレコーダー VRX-02

スカパー!の番組を録画して、外出先で携帯電話で見ようと思い、メモリカードに番組を録画できるというメディアレコーダーVRX-02を購入してみました。しかし、ものすごく使い勝手の悪い製品でありました。「使い勝手が悪い」と感じた理由は、主に以下の通りです。

続きを読む "メディアレコーダー VRX-02"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.01.26

The Polar Express

The Polar Express
The Polar Express
(1,050語 YL:1.2)

クリスマスイブに、僕は夜遅くまでベッドの中で起きていて、サンタのソリの音が聞こえてくるのを待っていたんだ。でも、聞こえてきたのは蒸気の音…。窓から外を見ると、機関車が止まっていたんだ。僕は車掌さんに聞いた。「どこへ行くの?」「もちろん、北極だよ。」僕は客車に乗り込み、北極へと向かった…。

サンタクロースを待ちわびていた一人の男の子の不思議な旅の物語です。夢のあふれるストーリーに、幻想的なイラストがとてもマッチしています。物語のラストは、主人公の男の子ようにサンタを楽しみにしている小さい子供よりも、大人の読者の方が結構グッとくるような気がします。

こういうステキな絵本は年末に読んでおくべきであった(笑)。

評価:★★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.01.23

The Three Strangers and Other Stories
(Oxford Bookworms Stage 3)

The Oxford Bookworms Library
The Three Strangers and Other Stories
(11,699語 YL:3.2)

その夜、羊飼いの家では、子供の誕生を祝う宴が繰り広げられていた。家の外は嵐であったが、家の中では人々が酒を飲み、音楽に合わせて踊っていた。そんな中、見知らぬ男が現れ、家の中で少し休ませて欲しいと言う。それから間もなく、もう一人の見知らぬ男が現れ、同じように一休みさせてほしいと言うのだが…。

「他人には話せない秘密」という共通のテーマを持った3作品からなる短編集です。「秘密」を持った者達の苦悩を、なかなかリアルに描いていると思います。誰しも「知られたくない自分の秘密」を持っていると思うのですが、やはり「バレると身の破滅を招くような秘密」を持ち続けなければならないというのは相当の重圧のようですね。

視聴者をだまそうとしたテレビ番組関係者や、消費者に対して真実を隠し通そうとした食品会社の重役達も、事件が発覚する前には、すごーくドキドキしていたのかもしれませんね(笑)。

評価:★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.01.22

Stuck in Neutral

Stuck in Neutral
Stuck in Neutral
(23,839語 YL:5.0)

主人公のShawnは、生まれつき重度の障害を持ち、自分の筋肉を自分の意思で動かすことが全くできない14歳の少年。彼は全く考えることのできない植物状態であると医師に判断された。しかし実際には、彼は周りで起こっていることを全て認識でき、またあらゆることを記憶できる能力があった…。

自分では全く動くことのできない少年Shawnの視点から描かれた物語です。彼の両親やきょうだい達は、みんなShawnを愛しているのですが、「完全に一方通行のコミュニケーション」という状況において、苦悩しながらそれぞれ違った形でShawnに対する愛情を表現します。しかし、その状況が故に、それらは時として残酷な結論に達してしまうこともあります。また、彼らに対して「僕もあなた達を愛しているよ」「僕もずっと生きていたいよ」という基本的なことを伝えることすらできないShawnの切ない気持ちが痛いほど伝わってきます。

家庭内で起こった残忍な事件や、誰にも本当の気持ちを伝えることができずに自ら命を絶つ人々に関する報道が後を絶たない今日において、「家族の愛情」や「コミュニケーション」について、とても深く考えさせられる作品です。

評価:★★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.01.17

Nothing Lasts Forever

Nothing Lasts Forever
Nothing Lasts Forever
(77,693語 YL:7.0)

サンフランシスコのEmbarcadero County Hospitalに3人の女性研修医が新しく入ってきた。遠い異国にいる彼氏を待ちわびるPaige。勝気で男性を寄せ付けないKat。そして大学ではいまだかつてない程の好成績を誇ったHoney。彼女達はすぐに意気投合し、一緒に住むことになる。そして、病院での忙しい日々が始まるが、やがて彼女達は様々な問題に悩まされることになる…。

大病院で働く女性研修医達の物語です。お医者さんの苦労やありがたみがすごく感じられるストーリーですね。短いエピソードの積み重ねで物語が進行していくので、テレビの連ドラを見ているような気分で楽しめます。「物語に深みが無い」というご意見もおありでしょうが、僕の場合は、シェルダンにはそんなものはハナっから期待していないので(笑)、マイナスポイントとは思いません。個人的には、3人の主人公のうち、Honeyのエピソードが少なく、影が薄い感じがしたので、もうちょっと彼女には頑張って欲しかったです。

小難しい病名や薬品名などの医療用語を除けば、平易な英文で書かれています。シェルダンは「難しいペーパーバックがスラスラ読めるようになった」という錯覚を与えてくれる、とてもよい作家さんです(笑)。

評価:★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.01.12

600万語通過!!

"My Very Own Murder"で多読600万語を通過しましたので、経過報告させて頂きます。

●経過概要

経過日数:967日
読書時間:691時間
読書冊数:257冊

●面白かった本ベスト3(500~600万語)

1. And Then There Were None
2. The Accidental Cheerleader
3. Wyatt's Hurricane

●トピック

1. アガサ・クリスティーが読めた!

以前に挫折した、アガサ・クリスティーの"And Then There Were None"をとうとう読むことができました!読みたくても読めなかったものが読めるようになったということにすごく感激しました。この本を読んだおかげで、ちょっと難しそうなペーパーバックに対する抵抗感が薄れてきたような気がします。最近は図書館の児童書のコーナーだけでなく、ペーパーバックのコーナーも少しウロウロするようになりました。

2. 不幸本コンプリート

"A Series of Unfortunate Events"は「超」がつくほどお気に入りのシリーズでした。最終巻で物語が完結してしまうのが惜しいくらいに思っていました。で、わくわくしながら最終巻を読んでみると…う~ん。ちょっとあの終わり方では、不幸本ファンの1割も納得しないのではないでしょうか…。でも、ラストに納得がいかなくても、それまでには十分楽しませてくれました。

3. 読書速度について

速読トレーニングを始めたところ、読書速度にちょっとだけ変化がありました。読書時間と累積語数のグラフを下記に示します。

6001_1

300~500万語までは、平均読書速度は約143語/分程度で、ほとんど変化がありませんでしたが、500~600万語では平均約162語/分となり、ちょっとだけスピードアップしました。また、1冊あたりの語数と読書速度の関係を下記に示します。

6003

500~600万語の間は、400~500万語の間に比べて、1~2万語程度の短い本をたくさん読んでいたようですが、それらの中には180語/分を超えているものもいくつかあります。比較的易しい本は、それなりの速さで読めるようになったということなのでしょうか。

今のところ、自分自身で読書速度が上がったという感覚はあまりありません。速読という「能力」を身につけたというよりは、速く読もうとする「クセ」がついたという感じでしょうか。もうちょっと速読トレーニングを続けて、様子を見ようと思います。

4. 1日あたりの読書量について

6002

平均で1日あたり54分を読書に費やしました。読書速度が平均170語/分を超えて、かつ1日平均1時間を読書に費やせるようになれば、1日平均約1万語というとても分かりやすい状態になりますね。なんとか時間を見つけてこれくらい読めるようになれればいいなぁ、と思います。

なお、余談ですが、普段から通勤時間などの細切れの時間を読書に利用しており、長時間読書をする機会はあまりありませんでした。なので、時々1時間くらい時間ができて、たくさん読むぞぅ!と思っても、20~30分くらいで集中力が切れてしまいます。通勤多読症候群とでも言うのでしょうか(笑)。


これからもマイペースで読み進めていこうと思います。

では、Happy Reading!!

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007.01.11

My Very Own Murder

My Very Own Murder
My Very Own Murder
(72,997語 YL:6.0)

Anne Johnsonは夫と別れたばかりの50歳。古いけれどもゴージャスなマンションで悠々自適なシングルライフを満喫していた。そんなある日、突然彼女の頭の中で声が聞こえた。「このマンションで1ヶ月以内に殺人が起こる。阻止するのだ…。」にわか探偵と化したAnneは、マンションの掃除係のMaryとともに、極秘捜査を開始するのだが…。

そのタイトルや紹介文からしてミステリかと思ったのですが、どうも違ったようです。物語は、主人公のAnneのライフスタイルの描写を中心にして、物語はゆっくりとしたペースで進んでいきます。個人的には、もっとサクサクした展開の方が好きです。いろいろ含みを持たせたような「オトナの会話」のようなものが多いらしく、言わんとすることがよく分からない台詞も多々ありました。

あと、この物語の位置づけもよく分かりませんでした。ミステリにしては驚きがないし、サスペンスにしては、緊張感があるのは最後の30ページくらいだし、コメディにしてはあんまり笑えないし、ラブストーリーにしてはあまりドキドキしないし…。もしかしたらストーリー展開そのものよりも、個々のキャラクターの言動を楽しむ類の物語かもしれません。

評価:★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.01.07

I Will Never Not Ever Eat a Tomato

I Will Never Not Ever Eat a Tomato (Charlie and Lola (Paperback))
I Will Never Not Ever Eat a Tomato
(500語 YL:1.0)

僕はCharlie。僕の妹のLolaは食べ物の好き嫌いが激しいんだ。「ニンジンはウサギのエサなのよ」とか言い訳して嫌いなものは食べようとしないんだ。そこで僕は言ったんだ。「それはニンジンのように見えるけど、実はね、ニンジンじゃないんだよ…」

"I Am Too Absolutely Small For School"同様、わがままな妹と、彼女をなんとか説得しようとする兄Charlieの会話が楽しい絵本です。彼が手のかかる妹をなだめすかしている姿を見ると、妹に対する愛情をすごく感じますね。

邦訳版の「ぜったいたべないからね」もあわせて読んでみると面白いです。Charlieが勝手に作った造語も含めて、なかなかセンスのある訳し方になっていると思います。

評価:★★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.01.04

I Am Too Absolutely Small For School

I Am Too Absolutely Small For School
I Am Too Absolutely Small For School
(600語 YL:1.0)

僕はCharlie。僕の妹のLolaは学校へ行きたがらないんだ。「家でやることがいっぱいある」とか「数字が数えられなくっても文字が読めなくっても困らない」なんて言うから、なんとか学校へ行かせようと思うんだけど…。

妹思いの兄Charlieと、マイペースで小生意気な妹Lolaのかけあいが楽しい絵本です。妹をなんとか学校へ行かせようとするCharlieですが、いざ妹が本当に学校に行ってしまうと、彼女のことが心配でしょうがないというところがとても微笑ましいですね。カラフルでポップでクスっと笑えてちょっと心が温まる楽しい作品です。

評価:★★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.01.03

The Pelican Brief
(Penguin Readers Level 5)

The Pelican Brief (Penguin Reading Lab, Level 5)
The Pelican Brief
(19,000語 YL:5.0)

2人の最高裁判事が何者かに殺害された。謎に満ちたこの事件であったが、司法学生のDarby Shawは事件を独自に調査し、その真相を推理する。そしてその内容を文書にまとめ、恋人のThomasに見せた後、Thomasは殺害され、Darbyも命を狙われ続ける。「ペリカン文書」と呼ばれる、ホワイトハウスをも震撼させるその文書の内容は…?

John Grishamの作品ということで、法廷ものかと思ったら、法廷シーンは一切無いサスペンスでした。登場人物が多く、様々な組織の利害がからみあっているので、ちょっと話がややこしいです。個人的にはもうちょっとシンプルなストーリーが好きです。「FBIが束になっても解決できない問題を、一介の司法学生が真相を突き止める」という展開もちょっと無理があるような気がします。

評価:★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2006年12月 | トップページ | 2007年2月 »