Deltora Quest コンプリート!
最終巻の"Return to Del"を読んで、Deltora Questを読破しましたので、簡単に総括しておこうと思います。
「Shadow Lordによって倒されたDeltora王国を復活すべく、7つの宝石を求めて冒険をする」という、そのままロールプレイングゲームにでも出てきそうな設定で、主人公Lief達の目的は非常に単純明快です。で、ストーリー展開としても、各巻の最後で、宝石を守る「中ボス」との対決というお決まりのイベントが待っているので、とても分かりやすいです。
ただ、各所に散りばめられた「謎」はなかなか凝っていて、読者を唸らせますね。基本的には「知恵と勇気と友情」で窮地を切り抜けていくのですが、「知恵」が占めるウェイトが非常に高いですね。単純にクイズのようなものになっている場面もあり、読者挑戦型の謎解きとしても、かなり練られていると思います。
一緒に冒険をする主人公Liefら3人をはじめ、キャラクター達もなかなか魅力的ですが、そんな中でも一番は、謎を秘めた男Doomですね。その名前もさることながら、敵なのか味方なのかよく分からないところがミステリアスで非常にいいです。あと、主人公3人は、重大な使命を背負っている割には、人を信用して騙されることが多すぎですね。読んでいるこっちが「そんなもん絶対罠に決まってるだろぉぉ」というところで見事にひっかかったりしています(笑)。でも、この物語は「XXXと名乗っている人物は、実はYYYだった」というのが多々あったり、誰にでも姿を変えられるOlというShadow Lordの手先もいたりするので、物語中で戦う主人公3人にとっては、「誰を信じて誰を疑うべきか」を判断するのが難しいであろうことは確かです。「Deltora王国の真の継承者は、実は***だった」なんて、読んでいるこっちも全く想像していませんでした。
1冊あたり25,000語前後と、児童書としてはそんなに分量が多くない部類に入っていると思いますし、「いつかは、ハリー・ポッターのようなファンタジーを原書で読めるようになりたい!」と思っている人には、入門用として絶対オススメのシリーズです。
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