The Good Dog
The Good Dog
(35,150語 YL:5.0)
少年Jackの家に住むMcKinleyは、Steamboat Springsの街のリーダー犬。人間達を守り、犬達を率いる忠実な彼の前に、ある日雌狼のLupinが現れ、McKinleyに告げた。「お前たちは、元々は野生に生きる狼だったのに、どうして我々の種の尊厳を忘れ、人間たちの奴隷として暮らしているのだ。人間の世界を離れて我々の仲間になり、完全に自由を手に入れないか。」Lupinの威厳に畏れを抱き、彼女の言葉に戸惑うMcKinley。このまま人間たちと共に暮らすべきか、それとも、彼の「野生の血」が求める自由を手に入れるべきか…?
人間達に忠実に従い、犬達のリーダーとして責任感の強いMcKinleyは、今までの自分が持っていた価値観を根底から覆す存在であるLupinに出会い、困惑します。こういう「自分に与えられた責任」と「魂をゆさぶる欲求」の間での葛藤って、人間界でもよくありそうですよね。例えば、大企業に務めていてそこそこの地位や給料や責任を得ている立場の人が、突然知人から「俺のベンチャー企業で自分のやりたいように自由に仕事をしてみないか」と誘いを受けるような状況なんかが、あてはまりそうですね。
そんな難しい状況の中で戸惑いながらも、目の前で次々に起こる問題に全力で取り組みながら、何が一番大切なのかを一生懸命考えることで、自分自身としての威厳を保てて、自分が納得できる結論を導き出すMcKinleyの姿はとてもカッコイイです。
評価:★★★★
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