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2008.05.07

Crossfire


Crossfire
(143,113語 YL:8.0)

炎を自在に操る能力パイロキネシスを持つJunko。彼女は閉鎖された工場で、若者達に暴行されて瀕死状態の男性を目撃する。その男性を助けるために彼女は若者達を炎上させるが、リーダーの男Asabaを取り逃がしてしまう。そして瀕死の男性が死ぬ間際に彼女に残した言葉は「頼む。Natsukoを助けてくれ…。」Junkoはその言葉を守り、彼女の能力でAsabaを追い詰めるが…。

宮部みゆきの「クロスファイア」の英訳版です。主人公の女性Junkoは、パイロキネシスを使って、法の目をすり抜ける犯罪者達を次々に抹殺します。でも、その行為が本当に正しいのかということに次第に悩むようになります。合法的に犯罪者を捕える警察の「正義」、犯罪者を裁くための司法による「正義」、そして法では裁けない凶悪犯を抹殺する非合法的な「正義」、そして、その正義のためならば、多少の犠牲もやむを得ないとする「正義」…。いろんな立場から見た正義と、その正義を裏から見ると、とても残酷な行為に見えることを生々しく描いています。「自分にとっての正義」と「社会における法で定められた最大公約数的正義」のギャップについて考えさせられる作品です。

物語の性質上、残虐シーンがかなり多いので、そういうのが苦手は人はあまり手を出さない方がいいでしょうね。また、ミステリというよりは、サスペンスの色が濃いように思います。ラストがかなり切ないですね…。

評価:★★★★

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