Lovers and Losers
Lovers and Losers
(68,000語 YL:7.0)
TonyとKatrinaは、かつて一世を風靡したポップデュオ"A Boy and His Diva"のメンバーだった。しかし解散から20年後、落ち目のTonyは、テレビのリアリティ番組で名前を売って、かつての栄光を取り戻そうとしていた。一方のKatrinaは、親友Markの死に直面し、彼の母親Roseと一緒に葬儀の準備や遺品の整理などを行っていた…。
イギリスの音楽界を駆け抜けたデュオを描いた物語です。Tonyは音楽が好きというよりは、ただカッコいいアイドルになりたいという感じで、ヒットチャートの順位ばかり気にして苦悩し、やがて薬物に手を染めます。見ていてあまり楽しいものではないですね。一方のKatrinaの方も、ただTonyについて行っているだけで、物語の展開に身を任せてただ流されていっているだけのように見えます。キャラクターの性格付けがあまり明確になっていない感じがします。
この作品には70年代や80年代に出てきたミュージシャン達の名前が多数登場します。この作品は、おそらくイギリスで青春時代を過ごした人たちが「あの頃は、あんな音楽やファッションが流行っていたなぁ。懐かしいなあ。あの頃は楽しかったなあ」などと言いながら懐古的に楽しむものなのでしょうね。なので、その読者層から外れる人達にとっては、あまり楽しめないように思います。
評価:★★
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