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2010.02.11

仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか


仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか

ビジネスマン向けの体力作りの指南書です。タイトルと内容はちょっと違う気もしますが、最近流行りの書名は「なぜ○○は○○するのか」とか「○○力(りょく)」などのようなので、「売れ筋」のタイトルをつけたということだと思います。

で、仕事のできる人とトレーニングが続けられる人の共通点は、

1. 明確な動機がある。
2. 具体的な目標を立てられる。
3. 計画を立てて実行できる。
4. あきらめずに継続できる。

ということのようです。確かに、多くの部下を的確に操ってビジネスを成功させている人から見たら、自分の身体や行動を管理するくらいのことは容易なのかもしれません。逆に、腹の出たメタボな社長が「ITを駆使して経営をスリム化します」なんて言っても、「自分の体もスリム化できないくせに」などと言われそうですよね。

書かれていることは「「画期的で斬新な方法」などない」など、至極真っ当なことが多いです。「トレーニングは、短絡的なことばかりがもてはやされている現代において、数少ない、短絡的ではないものだ」という言葉は衝撃でしたね。言われてみると、書店には「10日でマスターする○○」等のタイトルの本が山積みになっています。トレーニングをするということは、「大きな価値のあるものは、短期間では得られない」ということを、まさに「体で覚える」ことのできるいい機会なのでしょうね。

この本が特徴的なのは、筋力トレーニングや体力づくりにおけるメンタル面をすごく重要視していることです。「誰にでもやめたくなる時はある」「スポーツウェアを変えるだけでモチベーションが復活することもある」「胸の筋肉は効果を実感しやすいので、モチベーションアップにつながる」などです。さらに「ヨガやピラティスは脂肪燃焼効果は低い。これらでやせることができるのは、外見の美しいスリムなインストラクターや受講者に囲まれて触発されて、普段の生活も節制するようになるからではないか」と言っています。これを考えると、自宅で本やDVDをお手本にしてピラティスをしても、痩身効果は低そうですね。

また、この本では「トレーニングの大目標は、Quality of Life (QOL)の向上である」という大前提を掲げています。つまり、トレーニングが日常生活に悪影響を及ぼすことがあってはならないと指摘しています。例えば、筋力トレーニングそのものに傾倒するあまり、仕事や家庭を軽視したり(「筋肉が暴走する」と呼ぶのだそうです(笑))、目標体重をクリアするために、脂肪も筋力も落として不健康な痩せ方をすることの危険性を厳しく指摘しています。この本では「QOLの向上」というキッチリした一本の筋が通っているので、これらのトレーニング方法が誤っているということが、とても分かりやすく説明されています。

文章も簡潔に書かれており、サラサラと読んでいくことができます。これからスポーツクラブに通おうと考えているビジネスマンのみならず、現在も継続的に運動をしている人にとっても、一読の価値のある本だと思います。

評価:★★★★

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