The Girl Who Played with Fire
(Millennium Trilogy #2)
The Girl Who Played with Fire
(185,000語 YL:8.0)
ジャーナリストのDag Svenssonと大学院生Mia Johanssonは、スウェーデンの大規模売春ネットワークの調査をしていた。その調査結果は、Mikael Blomkvistが出版する雑誌Millenniumで公開されることになっていた。しかし、Blomkvistがストックホルムで見つけたのは、惨殺された2人の姿だった。そして、その容疑者として挙げられたのは、かつてBlomkvistとともに40年前の事件を調査した天才ハッカーLisbeth Salanderだった。彼女の無実を信じて独自に調査を始めるBlomkvist。調査が進むにつれて次第に浮かび上がってきたのは、謎の男Zalaの存在。そして、Lisbethの「消された過去」とは…?
Millennium Trilogyの第2巻です。前作は何十年も前の事件の調査でしたが、今回は現在進行形の連続殺人事件。しかも主人公のLisbethが容疑者となるなど、緊迫感は前作を上回るものがあります。Lisbethの過去が次第に明らかになってくるなど、ストーリーにも深みが出てきて、とても読みごたえがあります。登場人物が増えてきて、前作よりも多少ストーリーの把握が難しくなってきている部分もありますが、非常にしっかりプロットが練られていると思います。
やはり、この作品の一番の魅力はLisbethの特異な人物像につきますね。小柄で非力、だけどしなやかで俊敏。Wasp(スズメバチ)という愛称がぴったりです。慎重に身を隠したかと思うと、変装して殺人の犯行現場に忍び込むなどの大胆さも見せます。知的で冷酷。怒らせると手がつけられないなど、様々な顔を持ち、非常に危険な魅力を放っています。
緊迫感あふれるサスペンスを読みたい人には、文句無しにお勧めの一冊です。
評価:★★★★★
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