« 2011年10月 | トップページ | 2011年12月 »

2011.11.21

I'll Walk Alone


I'll Walk Alone
(91,391語 YL:7.0)

有能なインテリアデザイナーのZanは、稼いだお金のほとんどを、2年前に誘拐された幼い息子Matthewの捜索に費やしていた。そんな中、Zanのクレジットカードで、航空券などZanの見覚えの無い買い物が行われていることが発覚。さらに、Matthewの5歳の誕生日には、「Zan自身がMatthewを連れ去っている写真」が報道され、Zan自身が実の息子の誘拐の容疑者となってしまう。Zanは「誰かが自分になりすまして、自分を陥れようとしている」と主張するのだが、それを信じるものはほとんどいなかった…。

「なりすまし」を描いたサスペンス作品です。「誰かが自分になりすまして、自分のお金を使ったり罪をなすりつけようとしている」という設定は、なかなかに薄気味悪くていい感じですね。「自分と同じ姿をした、得体の知れない存在」を相手にするZanの恐怖が伝わってきます。

ただ、主人公のZanが被害者モード全開で「自分はやってない」と主張するばかりで、事件の解決にほとんど関与していないのがちょっと残念ですね。いろんな人がいろんなところから真相の断片を少しずつ集めてきて事件を解決するのですが、結局誰が事件を解決したのかという部分がわかりづらくなってしまっています。

著者のMary Higgins Clarkの作品はいくつか読んでいるのですが、ちょっとパンチの弱い部類に入ってしまうかもしれません。でも、サスペンス作品としては、英語は容易な部類に入ると思いますし、読みやすいです。Sidney Sheldonなどと少しテイストが似ているかも。

評価:★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.11.20

暫定首位!

大雨と強風の中、優勝争いを続けるグランパスを応援すべく、日産スタジアムまで行ってきました。スタジアムに到着した時点で、すでにずぶ濡れ(笑)。

Img_3433

続きを読む "暫定首位!"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.11.07

Sophie's World


Sophie's World
(165,947語 YL:7.0)

15歳の誕生日を目前にしたSophieは、郵便受けに自分宛の手紙が入っているのを見つける。そこに書いてあったのはただ一言。「あなたは誰?」そしてさらに手紙は続いた。「世界はどこから来たの?」手紙を見てSophieは自問する。私は一体何者なんだろう?どうしてこの世界は存在しているのだろう…。それがAlberto先生とSophieの哲学講義の始まりだった…。

"The Solitaire Mystery"の作者による、不思議な哲学ファンタジーです。"The Solitaire Mystery"と比較すると、話は長いし説明的だし、ちょっと読みづらいところが確かにあります。でも、ソクラテスなど古代の哲学者から、マルクスやダーウィンなど近代の学者まで、様々な先人達の疑問やアイディアを、Alberto先生とSophieの会話という形で沢山紹介しています。

哲学が「自分が何者であるか」という根源的な問いから始まって、それから科学や社会学、美術や工業、そして宗教などと関連しながら、お互いに影響し合って新しいアイディアが出てくるという歴史をなぞっていく過程は非常に面白いですね。アイディアの「化学反応」による多様化といった感じでしょうか。科学だけとか、単一の分野だけを見ているだけでは、把握することのできない「包括的な」知恵の歴史という視点は非常に新鮮です。

主人公であるSophieの住んでいる世界が、物語の中盤で「真っ逆さま」になってしまうストーリー展開は、かなりエキセントリックですね。"The Solitaire Mystery"でもそうでしたが、作者は物語に「再帰的構造」みたいな数学的要素を取り入れるのが好きなのかもしれないと想像しています。

評価:★★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2011年10月 | トップページ | 2011年12月 »