Twenties Girl
Twenties Girl
(130,000語 YL:7.0)
105歳で大往生した大叔母、Sadie Lancasterの葬儀に出席したLala。葬儀に出席した他の近親者同様、LalaはSadieのことについてほとんど何も知らなかった。しかしそんなLalaの前に突然現れたのは、何と亡くなったSadieの幽霊。20代の姿で現れたSadieはLalaに言う。「私の大切なネックレスが無い!探してよ!」Sadieに言われるまま、Lalaはネックレスを探し始めるのだが、その過程で、彼女はSadieの意外な真実を知ることになる…。
1920年代に青春を謳歌した女性Sadieの幽霊と、21世紀を生きるLalaの友情の物語です。相変わらずのKinsella節炸裂で、随所に笑いが散りばめられています。Sadieのおかげで、1920年代の服を着て、全く知らない男性とデートすることになったりして右往左往するLalaの姿はとても可笑しいです。しかし、この物語を単なるコメディとしてくくってしまうのは非常にもったいないですね。良質のファンタジーであり、ヒューマンドラマであると思います。
お互いに反発しあったり傷つけあったり、そして助け合ったりしながら次第に友情を深めていくLalaとSadieの姿が非常に印象的です。また、敵役(?)である大実業家の伯父Billをはじめ、個性的な登場人物が多数登場します。でもそれだけでなく、プロットも鮮やかです。Sadieのことをほとんど知らない近親者のみの葬儀という寂しいオープニングからは想像もしなかった結末が待っていました。
評価:★★★★★
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