Kafka on the Shore
Kafka on the Shore
(160,000語 YL:8.0)
15歳になった日、Kafkaは家出し、父親のもとを離れた。幼いころに別れた母と姉を探し求めるKafkaは、高松の図書館にたどり着き、そこでSaekiさんと出会う。Kafkaは彼女のことを母親ではないかと考え始める。その一方で、Kafkaの父親は、Nakataという老人に自分を殺すように依頼する。その依頼を果たしたNakataは、ヒッチハイクをしながら四国にたどり着く。そこで彼が見つけたものは…。
村上春樹の「海辺のカフカ」の英訳版です。偉大な作家のベストセラーだとは思うのですが、自分にはどうにも釈然としない部分が多かったのです。何故Nakataさんは猫と喋れるのか。カーネルサンダースの姿をした男は何者なのか。物語の終盤でNakataの口から出てきたのは何で、Hoshinoはどうしてそれを退治する必要があったのか。Saekiさんの手記には結局なにが書いてあったのか。疑問が残るばかりで、物語が完結しているように思えず、読んだ後もあまりすっきりしませんでした。
「不思議の国のアリス」のように、次から次へと出てくる不思議な登場人物達に、あまり疑問をはさまずに楽しむような小説なのでしょうか。それとも、物語に書いていない部分を自分で補う想像力が必要な作品なのでしょうか。
評価:★★
| 固定リンク
コメント