Creating Innovators: The Making of Young People Who Will Change the World

Creating Innovators: The Making of Young People Who Will Change the World
(87,000語 YL:7.0)
イノベーションを起こしてきた人達の境遇を調査した本です。オフショアなどの労働力シフトに負けない経済を作り出すためには、イノベーションによる経済、社会の発展が必要不可欠であるとし、イノベーションを起こす人の「育て方」を探るのが本書の目的です。もちろんイノベーターの姿も多種多様なのですが、最大公約数的な要素として、以下のようなものを挙げています。
(1) 3つのP
Play: 遊び、楽しむ段階
Passion: 真剣になり、夢中になる段階
Purpose: 目的を持って行動する段階
何か世界を変える大きな目標(purpose)を持つためには、自由に遊び(play)、試行錯誤していくことが重要であるということらしいです。
(2) イノベーションに重要な3要素
Expertise: 専門知識
Motivation: 動機
Creative thinking: 独創的な考え方
確かに、このうちのどれが欠けてもイノベーションは起こりにくくなるように思います。例えば、難問に立ち向かう情熱(motivation)や知識(expertise)が十分にあっても、考え方が凡庸だと、問題解決につながりにくいように見えます。さらに付け加えると、専門知識は複数領域(interdisciplinary)であること、動機は外から与えられるものではなく、自分の内から湧き出る動機(internal motivation)が重要であるとしています。
そして、クリエイティブな人を育てるためには、本や座学で知識を叩き込むのではなく小さいころから失敗を許容し、様々なトライを積み重ね、行動によって知識や経験を会得するという姿勢を持たせる教育環境が重要であると説いています。この本に出てくるクリエイターの両親や先生たちも、人を育てるのに様々な苦労をしています。リスクも負います。それでも、多くの人達が「自分達が20世紀に受けてきた教育方法を、21世紀を生きる子供達にそのまま当てはめるのは間違っている」と感じているようです。
教育に携わる人達には是非一読してほしい書籍です。面接やペーパーテストで良い点数を取れる人間ではなく、社会に出て本当に活躍できる人を育てるためのヒントになる要素がいろいろ詰まっている一冊です。
評価:★★★★
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