嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え
心理学者アドラーの思想に基づき、幸せに生きるための指針について説いた本です。
題名の「嫌われる勇気」というのは、他人に好かれることや褒められること、つまり他人の尺度で自分の行動の指針とするのではなく、自分自身で考えて行動するということを表しているようです。考え方としては一見シンプルに見えますが、様々なソーシャルネットで「いいね!」を集め、承認欲求を満足させることを喜びとすることが当たり前の世界では、なかなか実践するのは勇気がいることかもしれません。
また、過去の出来事や不確定な未来に固執するのではなく、今を真剣に生きることの大切さについても説いています。過去にどんな出来事があろうと、自分が今、幸せになる選択をすることを阻むものは何もないのだと。必要なものは何かを変えるために一歩踏み出す勇気なのだと。
「すべての悩みは対人関係の悩みである」として、嫌われることを恐れずに、他者とどう関わっていくかという矛盾に満ちた問題に対して真剣に考えた本だと思います。対人関係に悩んでる人、何かを変える勇気が出ない人には、ヒントになることが沢山書かれているのではないでしょうか。
評価:★★★★
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