Happiness: Lessons From A New Science
Happiness: Lessons From A New Science
(47,000語 YL:7.0)
人はどうしたら幸せになれるのか…ではなく、人はどのような状況で幸福感や不幸感を感じるのかを、多角的に分析した本です。言うなれば「幸福感の統計学/生理学/経済学/社会学」という感じでしょうか。
この本では様々な要素が議論されていますが、「自分が周りの人よりも恵まれていないと不幸に感じる」という感じで、結局は相対的な問題が大きいようですね。だから、50年前と比較すると、所得は増えてるし、世の中はどんどん便利になっているのだけど、それは自分も周りも条件は同じなので、幸福感は必ずしも増えていないという感じです。
あと、人々のモビリティが向上すると、いろんなタイプの人が交流するようになるのだけど、それでコミュニティが破壊されることに不安を感じる人が多くなると述べています。10年前の本ですが、現在の世界の保護主義的な動きを予言しているようにも見えます。
一番ためになった教訓は「人間は幸福感と不幸感を同時に感じることはできないので、日々幸せを見つけられれば不幸感はなくなる」というところですね。当たり前のような気もするけど、「不幸だからネガティブになる」という考えから「ネガティブに考えるから不幸感が増す」という考えに切り替えて、ポジティブに生きていきたいものです。
評価:★★★
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