2017.03.04

The Valley of Fear


The Valley of Fear
(57,683語 YL:7.0)

暗号化された手紙を解読し、Douglas氏という人物に危険が迫っているということを突き止めたSherlock Holmes。そこにDouglasという名の人物が自分の屋敷で殺害されたという知らせが届く。窓から逃げた形跡や乗り捨てられた自転車など、様々な証拠は残っているのだが、犯人は全く見つからない。Douglas氏の妻も何かを隠しているように見えるのだが、真相は果たして…?

シャーロックホームズの長編です。堀のある屋敷という密室に近い状況での殺人事件にホームズが挑みます。物語は2部構成で、第2部において事件のもととなる過去の出来事を明かす「緋色の研究」パターンですが、個人的にはホームズもワトソンも出てこない話が延々と続くのはちょっと好みではないなぁ。

評価:★★★

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2016.12.21

The Hound of the Baskervilles


The Hound of the Baskervilles
(57,689語 YL:8.3)

名家Baskervilleの当主Charlesが不可解な死を遂げた。代々この家の者達は、猟犬に憑りつかれていたという。そしてその跡を継いだHenryの身辺にも不穏な動きが出る。他の事件で忙しいと言ってロンドンに残ったHolmesの代わりに、Henryと行動を共にして情報を収集するWastonであったが、猟犬の呪いを解明することはできるのか…?

Sherlock Holmesの長編作品です。他の作品と比較しても、割と面白い部類に入ると思います。舞台がロンドンからさびれた田舎に移ったり、Watson先生の単独捜査などもあったり。得体の知れない怪物を相手にするという部分でサスペンス感満載です。

評価:★★★★

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2016.05.31

The Return of Sherlock Holmes


The Return of Sherlock Holmes
(112,345語 YL:8.0)

シャーロックホームズの短編集です。前作、The Memoirs of Sherlock Holmesで死を遂げたと思われていたホームズの華麗な復活を描く「空き家の冒険」(The Adventure of the Empty House)を含む全13作品です。

今回一番面白かったのは、ホームズが不法侵入までして事件を解決しようとしたが、結局最悪の結末に終わった"The Adventure of Charles Augustus Milverton"ですね。人間離れした洞察力や推理力を持つホームズでも解決できないことがあるという、彼の人間らしい一面を見せてくれる作品です。

評価:★★★

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2016.03.11

The Memoirs of Sherlock Holmes


The Memoirs of Sherlock Holmes
(87,520語 YL:8.0)

シャーロックホームズの短編集です。The Adventures of Sherlock Holmesに比べると、ちょっと印象の薄い話が多い感じ。それでもホームズの兄が登場したり、ホームズ自身に危険が及ぶなどの話もあり、物語が事件よりもホームズのパーソナリティーに重点を置くようになってきているように見えます。

注目の作品は何といっても「最後の事件」(The Final problem)ですね。宿敵モリアーティ教授との知恵比べの結末は見ものです。

評価:★★★

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2015.11.14

The Adventures of Sherlock Holmes


The Adventures of Sherlock Holmes
(104,477語 YL:8.0)

シャーロックホームズの短編集です。「ボヘミアの醜聞」をはじめとする12編の作品のオムニバスです。それぞれの作品が短くまとまっているので、サクサク読み進められます。登場人物も少なく、プロットも分かりやすいし一話完結型なので、古典ミステリに挑戦したい人にはお勧めです。

ホームズが完全に裏をかかれる話や、そもそも犯罪でもなかったという話もあり、バラエティーに富んだ作品集になっています。個人的なお気に入りは"The Man with the Twisted Lip"です。緊迫した状況と、それに対する何ともショボい(?)オチのギャップがいいです。

"The Adventure of the Speckled Band"の邦題は「まだらの紐」となっているのですが、こう訳してしまうと、タイトルでほぼネタバレになってしまっているのですね。こういうダブルミーニングなタイトルは、翻訳者泣かせなんだろうなあ。

評価:★★★★

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2014.04.29

A Study in Scarlet (再読)


A Study in Scarlet
(43,457語 YL:7.0)

数年ぶりにSherlock Holmesの第1作を読んでみました。やっぱりこの作品は、緻密に練られたプロットや散りばめられた伏線を楽しむというよりは、Holmes自身のキャラクターを楽しむもののようですね。ミステリという範疇にくくるよりは、ドラマの古畑任三郎に近い印象(笑)。

Holmesの推理には、細かなヒントも見逃さない鋭い観察力が欠かせないのですが、そのような手法は、DNA鑑定などの現代の科学的な捜査には太刀打ちできないかもしれませんね。

もし21世紀の現代にHolmesが生きていたら、その洞察力をどのように生かしたのか、ちょっと興味があるところですね。

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2014.03.26

The Cuckoo's Calling


The Cuckoo's Calling
(120,000語 YL:9.0)

雪の日の夜、スーパーモデルのLula Laundryが投身自殺した。しかし、Lulaの兄Johnは彼女が何者かに殺されたと信じ、私立探偵のCormoran Strikeに調査を依頼する。Strikeはパートタイムの助手Robinとともに捜査を開始するのだが…。

ロンドンを舞台にした殺人ミステリです。ハリポタの作者であるJ.K.RowlingがRobert Galbraithという別名で発表した作品ですね。そう考えると、何となくRowling節っぽい感じがしないでもないですね。中盤まではちょっと間延びしたストーリー、緻密なプロット、そして残り50ページで一気にたたみかける展開はハリポタに似てなくもないです。The Casual Vacancyに比べるとエンターテイメント色が強いですね。

主人公のStrikeはロックスターの子供で、オックスフォード中退で、元軍人で義足といういろんな要素てんこ盛りな設定でキャラが立ってます。一方、助手のRobinはどこにでも居そうな女の子だけど、きちんと仕事をこなし、機転もきいて時には大胆という、こちらもなかなか魅力的なキャラクターです。ストーリー展開よりはちょっとキャラの個性の強さに頼っているような気もします。

評価:★★★

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2013.03.21

The Devotion of Suspect X


The Devotion of Suspect X
(75,000語 YL:5.0)

娘のMisatoと静かに暮らしていたYasukoのアパートに、元夫のTogashiが金をせびりに現れた。娘に暴力を振るおうとしたTogashiを、Yasukoは首を絞めて殺してしまう。途方に暮れた母娘の前に現れたのは隣人の天才数学教師Ishigami。彼は2人を助けるという。Ishigamiの作ったアリバイ、証拠などの様々な「難問」に挑むのはガリレオの異名を持つ物理学者のYukawa。果たして、二人の頭脳戦の結末は…?

東野圭吾のミステリ「容疑者Xの献身」の英語版です。物語の最初に、殺人の犯行シーンが読者に明確に提示されており、アリバイや証拠品などの様々なエビデンスが示されていても、警察が犯人(Yasuko)をなかなか追い詰められないというプロットが非常に秀逸ですね。また、推理する側のYukawaとそれを欺く側のIshigamiが友人という対決の構図も面白いです。そして何より、Ishigamiの本当の「献身」を知るという結末も最高ですね。ベストセラーになるのも納得の作品です。

英語もアガサ・クリスティーなどの海外作品と比べると、非常に簡潔で読みやすいです。

評価:★★★★

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2012.09.02

The Moving Finger
(Miss Marple Mysteries)


The Moving Finger
(47,861語 YL:8.0)

Jerryは飛行機事故の怪我のリハビリのため、妹とともに静かなLymstockへやってきた。しかしすぐに、「兄妹は血がつながっていない」という言われのない中傷の手紙が届く。また、この町のほとんどの人に様々な中傷の手紙が届いているという。そんな中、手紙を苦にしたMrs. Symmingtonが自殺するという事件が起きた。手紙の差出人をめぐって町中が疑心暗鬼にかられる中、殺人事件まで発生してしまう…。

Miss Marpleシリーズの第3作です。Marpleが物語の後半まで出てこないので、ちょっとこれまでの作品とは雰囲気が違います。Marpleが語り手であるJerryからの情報に基づいて推理するという、典型的な「安楽椅子探偵もの」ではありますが、犯人を推理した後に、そのシッポをつかむためにアクションを起こす部分が、Marpleらしい展開ですね。

ただ、物語としては小さな町を中心に展開していくので、ちょっと単調で小じんまりとした印象かな。

評価:★★★

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2012.08.08

The Body in the Library
(Miss Marple Mysteries)


The Body in the Library
(46,901語 YL:8.0)

Bantry氏の書斎で若い女性の死体が発見された。後にその女性はRubyという名のダンサーであることが判明。しかも、Bantry氏の友人で実業家のJefferson氏が、Rubyを養子にしようとしていたという。さらに、今度は車が炎上し、その中からまた若い女性の死体が発見されるという事件が発生。これらの事件には関連があるのか?Miss Marpleの推理はいかに…?

Miss Marpleシリーズの第2作です。登場人物が多くてちょっと人間関係がごちゃごちゃしていて分かりづらいですね。個人的には1作目の方が面白かったかな。ただの民間人であるMiss Marpleが警察などとはちょっと違ったやり方で真相を突き止めようとするやり方は面白いですけどね。

評価:★★★

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