2017.01.21

Gone Girl


Gone Girl
(145,000語 YL:9.0)

Nickの妻Amyは、5年目の結婚記念日に忽然と姿を消した。自宅には争った形跡が。警察やマスコミから疑いをかけられるNick。妻を殺していないと主張するNickだったが、捜査が進むにつれて浮かび上がってきたのは、彼の浮気や浪費などの隠し事ばかり。その一方でAmyの日記に綴られたのは、辛い中でも一途に夫を愛する妻の姿。果たして、2人の結婚生活に一体何があったのか?そして、Amyの行方はどこに…?

夫婦の間で起こった失踪事件を描いたサスペンスです。夫と妻の視点が交互に入れ替わりながらストーリーが展開します。さらに、物語が後半に入ると、前半とは180度違ったストーリーになり、まさに妻と夫の狂気に満ちた心理戦が繰り広げられます。結末の読めない展開が続き、まさにページターナーな作品です。特に「犯人」が最後に繰り出した一撃が非常に秀逸。このプロットには脱帽の一言です。

評価:★★★★★

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2016.11.26

Inferno


Inferno
(149,000語 YL:8.5)

ハーバード大のRobert Langdon教授は、見知らぬ病院で目を覚ました。しかも過去数日の記憶が無かった。その病院に突然殺し屋が彼の命を狙いにやってくる。当直の医師Siennaと何とか逃げた彼は、自分の上着の中に投影機を発見する。それが映し出したのは、ダンテの神曲Infernoに描かれた地獄絵図であった。そしてその映像には、人類の未来を左右する大きな陰謀が隠されていた…。

Robert Langdonシリーズ第4弾です。今回もLangdon先生は逃げまくりで謎を解きまくりの数日を送ります。これまではバチカンやキリスト教、フリーメイソンなど社会においてある種限定されたコミュニティにおいて、狂信的な人物が事件を起こすという構図でしたが、今回は「人口爆発」という地球規模での問題に対する陰謀が展開されます。

歴史や美術、社会問題や科学などを織り交ぜたストーリー構成は読みごたえはあるのですが、今回はちょっと風呂敷を広げすぎたんじゃないかな、という印象があります。いろんなどんでん返しもありますが、オチはあまり事件を解決したような雰囲気になっていないような気がします。やっぱり1作目が一番面白かったなぁ。

評価:★★

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2016.10.20

The Lost Symbol


The Lost Symbol
(136,000語 YL:8.5)

ハーバード大のRobert Langdon教授は、恩師のPeter Solomonからの講演依頼を受けて、首都ワシントンへ向かった。しかし講演会場である国会議事堂にはPeterの姿は無く、そこにあったのは、天を指さす切断されたPeterの右手であった。Peterを誘拐した犯人から連絡を受けたRobertは、ワシントンの地下に眠ると言われる、フリーメイソンの秘密を探すことになるのだが…。

Robert Langdonシリーズ第3弾です。ヨーロッパを舞台にした第1作、第2作とは異なり、舞台は米国首都のワシントンです。今回Langdon先生はフリーメイソンの隠された秘密を解き明かすことになり、相変わらずの暗号&陰謀のオンパレードです。こんなに何度も命の危険にさらされる大学教授もなかなか珍しいのではないかと(笑)。

1作目の"Angels & Demons"と、2作目の"Da Vinci Code"は映画化されており、今度は4作目の"Inferno"も映画公開されるというのに、本作だけ映画化されていないのですね。それをフリーメイソンの陰謀と考えるのはちょっと単純すぎますかね(笑)。「バチカンを揺るがす陰謀」とか「ダビンチの絵画に隠された秘密」に比べると、「秘密結社フリーメイソンの秘密」というのは一般受けしないのかな。それとも、ローマとかパリに比べて、米国ワシントンの狭い範囲が舞台という点では、ちょっと映像的な面白みに欠けるのかな。

評価:★★★

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2016.09.06

The Girl on the Train


The Girl on the Train
(101,704語 YL:8.0)

Rachelは、毎日同じ列車でロンドンに通っていた。ある駅で毎日見かけるのは、幸せそうなカップル。Rachelは彼らに勝手にJasonとJessと名前を付けて、彼らのパーフェクトな生活を想像していた。しかしある日、Jess(本名Megan)が失踪してしまう。しかもRachelは、Meganが失踪した夜の記憶が無かった。果たして、RachelはMeganの失踪に関わっているのか?Meganはいったいどこに…?

「毎日見かけるけど、名前も知らない赤の他人」の失踪を描いたサスペンスです。ストーリー展開としては単純な部類に入るかもしれませんが、RachelとMegan、そしてAnna(Rachelの元夫の今の妻)という3人の女性の視点から物語が描かれているところがユニークです。サスペンス的緊迫感はもうちょっと増量してもよかったのでは。

評価:★★★

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2016.07.09

The Da Vinci Code


The Da Vinci Code
(138,216語 YL:8.5)

ハーバード大のRobert Langdonは、ルーブル美術館のキュレーターJacques Sauniereと会うことになっていた。しかし夜中にJacquesが殺害されたという連絡を受ける。Jacquesが残したダイイングメッセージから殺人の疑いをかけられたRobertは、警察から逃げながらも、Jacquesの孫であるSopheと一緒に、Jacquesが関わっていた「聖杯」の在処を明らかにすべく、いくつもの謎解きを繰り返す…。

Robert Langdonシリーズ第2弾です。相変わらずの暗号満載、陰謀満載でDan Brown節炸裂といった作品です。「聖杯に関わる、世界を揺るがす壮大な謎解き」はなかなか面白いですが、時間に追われる緊迫感は前作"Angels & Demons"の方が上かな。でもこういう作品を読むと、美術にあまり興味のない自分でも、ルーブルに行ってみたいと思えてくるから不思議(笑)。

評価:★★★★

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2016.03.31

Angels & Demons


Angels & Demons
(155,149語 YL:8.0)

スイスの科学研究機関CERNで研究員が殺害され、爆発的エネルギーを持つ反物質が盗まれた。長年カトリックから迫害を受けていた科学集団イルミナティがそれを盗み、法王を選ぶコンクラーベ真っ只中のバチカンの爆破を計画しているという。イルミナティを研究しているハーバードのRobert Langdon教授はCERNの要請で呼び出され、事件の真相解明に取り組むのだが、残された時間は刻一刻と過ぎていく…。

"The Da Vinci Code"のRobert Langdonシリーズの第1巻です。歴史あるバチカンの街で繰り広げられる、宗教と科学をめぐる対立を描いたサスペンスです。強大な爆発力を持つ反物質によるバチカンの爆破や枢機卿の殺害が予告され、時間の無い中でのLangdon教授の謎解きが進みます。最後の最後まで真相が明らかにならないプロットの展開は見事で、読者をぐいぐいと引き込むパワーを持った、一級品のエンターテイメント作品です。

15万語を超える大人向け作品としては、英語も割と平易な部類に入ると思います。宗教的、科学的な用語もたくさん出てきますが、それらに対する説明も十分で読みやすいです。ベストセラーになるのもうなずける一冊。

評価:★★★★★

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2016.02.14

Digital Fortress


Digital Fortress
(100,756語 YL:7.0)

米国の諜報機関National Security Agency(NSA)はTankadoという男から脅迫を受けていた。NSAとそれが持つ秘密の暗号解読用スーパーコンピューターCryptoの存在を世に公にしなければ、「絶対解読不可能な暗号アルゴリズム」をばら撒いてCryptoを無力化してやると。そのアルゴリズムの謎を解くために休日に突如呼び出された暗号エンジニアのSusan。そして暗号を解くためのパスワードを手に入れるためにスペインへと渡ったSusanの婚約者David。しかし、Tankadoが心臓麻痺で急死したことにより、自体は世界中を揺るがす大事件へと発展していく…。

米国諜報機関における、暗号をめぐるサイバー戦争を描いた作品です。様々な登場人物の思惑が複雑に交錯して進んでいくストーリーが見事ですね。主人公のSusanは目の前の事態にオロオロしてばっかりで、あまり事件の解決に役に立っているようには見えないのですが、「天才暗号家」というよりは、読者の分身としてストーリーに入り込んでいるという立場に見えますね。ちなみに作者は「ダ・ヴィンチ・コード」のダン・ブラウンさんです。この人、暗号ネタ好きなんですかね。最後の最後まで「隠された暗号の秘密」への攻防が続きます。問題は難しくても、答えは非常にシンプルというところも、きれいにまとまっていていいですね。

英語は大人向け小説としては割と平易な部類に入ると思います。日本語の部分でちょっとおかしい間違いがあるのはご愛敬(幸運を呼ぶ7人の神様のことをShichigosanと呼んだり(笑))。

評価:★★★★

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2015.10.29

Two Little Girls in Blue


Two Little Girls in Blue
(83,892語 YL:7.0)

Frawley夫妻の家から3歳の双子の娘、KathyとKellyが誘拐された。誘拐犯「笛吹き」は、身代金を払えば子供を返すという。しかし、身代金の受け渡しが終わった時に帰ってきたのはKellyだけであった。残されたのは自殺した共犯者と、「Kathyは殺した」という彼が残した遺書。そんな中、Kellyは大人たちに告げる。「ねえ、Kathyがお家に帰りたいって言ってるよ…。」

テレパシー能力のある双子の女の子の誘拐事件を描いたサイコサスペンスです。双子の片方Kellyが両親に返され、もう片方がKathyが連れ去られたままという状態で、KellyがKathyの状態や居場所に関する情報を警察や両親に提供します。テレパシーという要素はなかなか面白かったのですが、ちょっと展開が一本調子のような感じですね。「笛吹き」をはじめとする誘拐犯たちも、あちこちに証拠をボロボロと残していくので、完全犯罪からはほど遠い状態です。敵役が憎らしいくらい賢かったらもう少し面白かったかも。

評価:★★★

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2014.07.31

Low Pressure


Low Pressure
(130,000語 YL:6.0)

Bellamy Lystonが発表したサスペンス小説"Low Pressure"は大ヒットを記録していた。しかしそれは、18年前に殺害されたBellamyの姉Susanに関する実話をもとにした作品であった。そして、Susanの殺害犯として逮捕され、獄中で死亡したAllenの弟Rayは、Bellamyに恨みを抱き、彼女の命を奪おうと動き出す…。

18年前の殺人事件を描いた小説をめぐるサスペンスです。命を狙われるBellamyと、彼女を守る頼りになるDentの2人を中心にストーリーは進みます。プロットはきちんとしていて、事件の真相もそれなりの結末を用意しているのですが、何となくサスペンスとしてのドキドキ感が少ないような気がします。サスペンスというよりは、BellamyとDentのロマンス小説としての要素が強いからなのかな。

評価:★★★

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2012.12.28

The Bodies Left Behind


The Bodies Left Behind
(120,000語 YL:9.0)

その日、非番だった警察官Brynnは、不審な電話の原因を探るべく、とある湖畔の別荘へ向かった。そこで彼女が目にしたものは、弁護士であるFeldman夫妻の射殺された姿であった。そして2人組の犯人HartとLewisに遭遇した彼女は、夫妻の友人であるMichelleと共に森の中に逃げ込む。知恵を絞ってなんとか追手を欺こうとするBrynnであったが、逃避行の末に彼女は意外な真実にたどり着く…。

Jeffery Deaverのサスペンス作品です。非常に良くプロットの練られた作品だと思います。夜の森の中で追われるBrynnと追うHartの頭脳戦もなかなかにスリリングですし、次から次へといろんな危機が迫ってくるので、目の離せない展開です。事件の真相も、物語の最初に想像していたのとは全く異なるものでした。どんでん返し的な展開が好きな人にはお勧めの作品ですね。

評価:★★★

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