2018.11.04

The Shining


The Shining
(160,973語 YL:9.5)

職を失ったJackは、リゾートホテルOverlookのシーズンオフの冬場の管理人の職を得た。彼は妻Windyと息子Dannyと一緒にOverlookに移り住み、豪雪で外界から遮断された状況での生活が始まった。しかしこのホテルでは過去にも忌わしい事件が起きており、特殊能力を持つDannyは様々な事実を知り、恐怖を抱く。そして、次第にOverlookは彼らに牙をむき始める…。

Stephen Kingの密室サスペンスです。奇怪な事件が次々に起こり、逃げ場の無い状況で恐怖や狂気に駆られる親子を描きます。彼らを追い詰めるものが一体何なのかがなかなか分からない中で進むストーリーが、ますます恐怖を掻き立てます。サスペンス・ホラー好きな人におすすめの一冊です。

評価:★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018.07.31

The Lock Artist


The Lock Artist
(123,909語 YL:7.5)

とある出来事がきっかけで喋れなくなった少年Michael。しかし彼には様々な鍵を開けられるという特殊な能力があった。それに気づいた大人達は彼を利用しはじめる。雇われ解錠師として様々な犯罪に関わり、幾多の危険な目にあうMichaelだったが、愛するAmeliaのためにも、もう後には退けなかった…。

犯罪に染まっていく少年解錠師を描いたサスペンスです。様々な場面で繰り広げられる金庫破りのシーンは緊迫感にあふれ、スリリングで読みごたえがあります。また、恋人のAmeliaとの関係も非常に繊細に描かれており、言葉を発することのできないMichaelが、絵を描いてAmeliaとコミュニケーションをとるシーンがとても印象的です。

犯罪に加担する苦悩や、Ameliaに対する想いなど、言葉には出てこないMichaelの感情が緻密に表現されています。米国エドガー賞受賞も納得の作品です。

評価:★★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018.01.16

The Last Child


The Last Child
(143,000語 YL:7.0)

Johnnyは1年前に誘拐された双子の妹Alyssaを探していた。そんな中、彼の目の前で交通事故が起きる。事故にあった男が最後に残した言葉は「女の子を見つけた…。」この男はAlyssaの居場所を知っており、口封じのために殺されたと信じるJohnnyは、怪しい人物を次々に捜査していくが、果たして真相を知っているのは誰なのか…?

女の子の誘拐事件の真相に迫るサスペンスです。次々に怪しい容疑者が浮かんでは消え、最後の最後まで物語がどう転がるのか分からない、スリリングな展開が続きます。結末も意外性が高く、しっかりプロットの練られた良作サスペンスです。

評価:★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017.12.29

Origin (Robert Langdon Book 5)


Origin
(135,000語 YL:8.0)

Robert Langdon教授は、かつての教え子、天才科学者Edmond Kirschが「世界的大発見」の発表を行う会場のGuggenheim美術館にいた。そこでKirschは「我々はどこから来たのか?我々はどこへ行くのか?」という問いに対する大発見についての説明を始めた。しかし事件が発生し、彼の発見は謎に包まれてしまう。謎の真相を突き止めるため、Langdon教授と美術館の館長Ambra Vidalは、バルセロナの街を駆け巡る…。

Robert Langdon教授シリーズの第5弾です。今回の舞台はスペイン、バルセロナ。Langdon先生が美女と一緒に謎解きのために観光名所を走り回るというのはお決まりの展開。人工知能がクローズアップされていることもあり、今作はサスペンスというよりはSFテイストが強いですね。科学対宗教という構図で見ると、1作目の”Angels & Demons”に通じるものが多いような気がします。

評価:★★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017.01.21

Gone Girl


Gone Girl
(145,000語 YL:9.0)

Nickの妻Amyは、5年目の結婚記念日に忽然と姿を消した。自宅には争った形跡が。警察やマスコミから疑いをかけられるNick。妻を殺していないと主張するNickだったが、捜査が進むにつれて浮かび上がってきたのは、彼の浮気や浪費などの隠し事ばかり。その一方でAmyの日記に綴られたのは、辛い中でも一途に夫を愛する妻の姿。果たして、2人の結婚生活に一体何があったのか?そして、Amyの行方はどこに…?

夫婦の間で起こった失踪事件を描いたサスペンスです。夫と妻の視点が交互に入れ替わりながらストーリーが展開します。さらに、物語が後半に入ると、前半とは180度違ったストーリーになり、まさに妻と夫の狂気に満ちた心理戦が繰り広げられます。結末の読めない展開が続き、まさにページターナーな作品です。特に「犯人」が最後に繰り出した一撃が非常に秀逸。このプロットには脱帽の一言です。

評価:★★★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016.11.26

Inferno


Inferno
(149,000語 YL:8.5)

ハーバード大のRobert Langdon教授は、見知らぬ病院で目を覚ました。しかも過去数日の記憶が無かった。その病院に突然殺し屋が彼の命を狙いにやってくる。当直の医師Siennaと何とか逃げた彼は、自分の上着の中に投影機を発見する。それが映し出したのは、ダンテの神曲Infernoに描かれた地獄絵図であった。そしてその映像には、人類の未来を左右する大きな陰謀が隠されていた…。

Robert Langdonシリーズ第4弾です。今回もLangdon先生は逃げまくりで謎を解きまくりの数日を送ります。これまではバチカンやキリスト教、フリーメイソンなど社会においてある種限定されたコミュニティにおいて、狂信的な人物が事件を起こすという構図でしたが、今回は「人口爆発」という地球規模での問題に対する陰謀が展開されます。

歴史や美術、社会問題や科学などを織り交ぜたストーリー構成は読みごたえはあるのですが、今回はちょっと風呂敷を広げすぎたんじゃないかな、という印象があります。いろんなどんでん返しもありますが、オチはあまり事件を解決したような雰囲気になっていないような気がします。やっぱり1作目が一番面白かったなぁ。

評価:★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016.10.20

The Lost Symbol


The Lost Symbol
(136,000語 YL:8.5)

ハーバード大のRobert Langdon教授は、恩師のPeter Solomonからの講演依頼を受けて、首都ワシントンへ向かった。しかし講演会場である国会議事堂にはPeterの姿は無く、そこにあったのは、天を指さす切断されたPeterの右手であった。Peterを誘拐した犯人から連絡を受けたRobertは、ワシントンの地下に眠ると言われる、フリーメイソンの秘密を探すことになるのだが…。

Robert Langdonシリーズ第3弾です。ヨーロッパを舞台にした第1作、第2作とは異なり、舞台は米国首都のワシントンです。今回Langdon先生はフリーメイソンの隠された秘密を解き明かすことになり、相変わらずの暗号&陰謀のオンパレードです。こんなに何度も命の危険にさらされる大学教授もなかなか珍しいのではないかと(笑)。

1作目の"Angels & Demons"と、2作目の"Da Vinci Code"は映画化されており、今度は4作目の"Inferno"も映画公開されるというのに、本作だけ映画化されていないのですね。それをフリーメイソンの陰謀と考えるのはちょっと単純すぎますかね(笑)。「バチカンを揺るがす陰謀」とか「ダビンチの絵画に隠された秘密」に比べると、「秘密結社フリーメイソンの秘密」というのは一般受けしないのかな。それとも、ローマとかパリに比べて、米国ワシントンの狭い範囲が舞台という点では、ちょっと映像的な面白みに欠けるのかな。

評価:★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016.09.06

The Girl on the Train


The Girl on the Train
(101,704語 YL:8.0)

Rachelは、毎日同じ列車でロンドンに通っていた。ある駅で毎日見かけるのは、幸せそうなカップル。Rachelは彼らに勝手にJasonとJessと名前を付けて、彼らのパーフェクトな生活を想像していた。しかしある日、Jess(本名Megan)が失踪してしまう。しかもRachelは、Meganが失踪した夜の記憶が無かった。果たして、RachelはMeganの失踪に関わっているのか?Meganはいったいどこに…?

「毎日見かけるけど、名前も知らない赤の他人」の失踪を描いたサスペンスです。ストーリー展開としては単純な部類に入るかもしれませんが、RachelとMegan、そしてAnna(Rachelの元夫の今の妻)という3人の女性の視点から物語が描かれているところがユニークです。サスペンス的緊迫感はもうちょっと増量してもよかったのでは。

評価:★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016.07.09

The Da Vinci Code


The Da Vinci Code
(138,216語 YL:8.5)

ハーバード大のRobert Langdonは、ルーブル美術館のキュレーターJacques Sauniereと会うことになっていた。しかし夜中にJacquesが殺害されたという連絡を受ける。Jacquesが残したダイイングメッセージから殺人の疑いをかけられたRobertは、警察から逃げながらも、Jacquesの孫であるSopheと一緒に、Jacquesが関わっていた「聖杯」の在処を明らかにすべく、いくつもの謎解きを繰り返す…。

Robert Langdonシリーズ第2弾です。相変わらずの暗号満載、陰謀満載でDan Brown節炸裂といった作品です。「聖杯に関わる、世界を揺るがす壮大な謎解き」はなかなか面白いですが、時間に追われる緊迫感は前作"Angels & Demons"の方が上かな。でもこういう作品を読むと、美術にあまり興味のない自分でも、ルーブルに行ってみたいと思えてくるから不思議(笑)。

評価:★★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016.03.31

Angels & Demons


Angels & Demons
(155,149語 YL:8.0)

スイスの科学研究機関CERNで研究員が殺害され、爆発的エネルギーを持つ反物質が盗まれた。長年カトリックから迫害を受けていた科学集団イルミナティがそれを盗み、法王を選ぶコンクラーベ真っ只中のバチカンの爆破を計画しているという。イルミナティを研究しているハーバードのRobert Langdon教授はCERNの要請で呼び出され、事件の真相解明に取り組むのだが、残された時間は刻一刻と過ぎていく…。

"The Da Vinci Code"のRobert Langdonシリーズの第1巻です。歴史あるバチカンの街で繰り広げられる、宗教と科学をめぐる対立を描いたサスペンスです。強大な爆発力を持つ反物質によるバチカンの爆破や枢機卿の殺害が予告され、時間の無い中でのLangdon教授の謎解きが進みます。最後の最後まで真相が明らかにならないプロットの展開は見事で、読者をぐいぐいと引き込むパワーを持った、一級品のエンターテイメント作品です。

15万語を超える大人向け作品としては、英語も割と平易な部類に入ると思います。宗教的、科学的な用語もたくさん出てきますが、それらに対する説明も十分で読みやすいです。ベストセラーになるのもうなずける一冊。

評価:★★★★★

| | コメント (0) | トラックバック (0)