2020.07.11

Sometimes I Lie


Sometimes I Lie
(83,085語 YL:7.0)

事故で入院中のAmber。体は動かせないが意識はあり、人の声は聞こえる。彼女の病室を訪れるのは夫、妹、両親、そしてある男…。そして時間が経つにつれ、事故の記憶が蘇ってくる…。

一人の女性の交通事故から、過去の出来事があぶり出されていくサスペンスです。事故後の入院時、事故前の出来事、そして子供の頃の日記の3つの時間軸が交錯しながらストーリーが進みます。物語の前半と後半で、視点がガラッと変わる仕掛けが仕組まれているのが面白いです。良い意味で、読者を騙してくれる作品です。

評価:★★★★

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2020.06.20

The Life We Bury


The Life We Bury
(72,935語 YL:8.0)

大学生のJoeが与えられた宿題は「知らない人にインタビューをして、その人の人生を短くまとめる」というものだった。彼が対象として選んだのはCarlという男性。Carlは過去に殺人犯として有罪判決を受け、癌で余命短い身を療養所で暮らしていた。しかし、インタビューが進むにつれ、意外な過去が次々と明らかになる…。

1人の殺人犯の人生を巡るサスペンスです。Carlや関係者の証言が、Joeをどんどん思わぬ方向に導いていきます。Joeが事件の真相を突き止めるのが先か、それともCarlの命が尽きるのが先か、スリリングでスピード感のある展開は、読みごたえがあります。

評価:★★★★

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2020.02.28

My Sister, the Serial Killer


My Sister, the Serial Killer
(39,150語 YL:6.0)

看護師Koredeの妹Ayoolaが、また彼氏を殺した。本人は正当防衛と言っているが、これで3人目だ。妹の身を案じて証拠隠滅を図る姉だったが、当の本人の方が全くの他人事のようで…。

ナイジェリアの姉妹が起こした事件を描いたサスペンスです。ゴージャスで自由奔放な妹Ayoolaの尻拭いに右往左往する、真面目な姉Koredeの姿は、サスペンスを通りこして喜劇的にも見えます。苦労の絶えないKoredeについつい同情してしまいそうな作品です。

評価:★★★

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2019.12.07

The Kind Worth Killing


The Kind Worth Killing
(89,610語 YL:8.0)

空港のラウンジで出会ったTedとLilyは意気投合。話がはずむにつれ、話はTedの妻の浮気の話に。「正直、妻を殺したい」とLilyに告白するTed。「じゃあ、殺しちゃいましょう」とけしかけるLily。2人は殺害作戦を計画するが、事態は思わぬ方向に向かう…。

男と女の憎悪が交錯するサスペンスです。なかなかに衝撃的な展開が連続し、どんどん読み進めていきたくなる作品です。一見ごく普通に暮らしているようでも、淡々と冷静な感じで人を殺害してしまう登場人物達の静かな狂気がリアルに描かれています。いろんな意味で怖い作品ですね。

評価:★★★

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2019.11.20

Then She Was Gone


Then She Was Gone
(88,885語 YL:8.0)

Laurelの娘Ellieは、10年前に失踪し行方不明になっていたが、遺体となって発見された。悲しみに暮れるLaurelだったが、カフェで知り合った男性Floydと親しくなった。しかし、彼の家を訪れた時にLaurelが見つけたのは、Ellieと瓜二つの小さな女の子だった…。

失踪した少女をめぐるサスペンスです。犯人の計画や犯行は非常に残忍で、背筋が凍ります。ただ、ストーリー自体は大きなどんでん返しも無く、先がちょっと読めてしまうのが残念なところですね。

評価:★★★

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2019.01.04

Into the Water


Into the Water
(100,000語 YL:8.0)

シングルマザーの女性Nelが川で溺れて死亡しているのが発見された。争った形跡もなく、自殺のように思われた。しかし彼女は、少し前に同じ場所で溺れて死んだ少女Katieについて調べていたらしい。さらに、その場所は以前から様々な女性が命を落とした場所であった…。

"The Girl on the Train"の著者Paula Hawkinsによるサスペンスです。Nelの妹や娘、Katieの親や弟、学校の先生や警察など、様々な人達がそれぞれの思惑で行動を起こすことにより、過去の様々な悲劇の真相が明らかになっていきます。狭い範囲で、登場人物の怒りなどの感情の矛先が複雑に絡みあってストーリーが進んでいきます。いろんな感情や事実が、少しづつ水の奥底から浮かび上がってくるような描写ですね。

評価:★★★

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2018.11.04

The Shining


The Shining
(160,973語 YL:9.5)

職を失ったJackは、リゾートホテルOverlookのシーズンオフの冬場の管理人の職を得た。彼は妻Windyと息子Dannyと一緒にOverlookに移り住み、豪雪で外界から遮断された状況での生活が始まった。しかしこのホテルでは過去にも忌わしい事件が起きており、特殊能力を持つDannyは様々な事実を知り、恐怖を抱く。そして、次第にOverlookは彼らに牙をむき始める…。

Stephen Kingの密室サスペンスです。奇怪な事件が次々に起こり、逃げ場の無い状況で恐怖や狂気に駆られる親子を描きます。彼らを追い詰めるものが一体何なのかがなかなか分からない中で進むストーリーが、ますます恐怖を掻き立てます。サスペンス・ホラー好きな人におすすめの一冊です。

評価:★★★

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2018.07.31

The Lock Artist


The Lock Artist
(123,909語 YL:7.5)

とある出来事がきっかけで喋れなくなった少年Michael。しかし彼には様々な鍵を開けられるという特殊な能力があった。それに気づいた大人達は彼を利用しはじめる。雇われ解錠師として様々な犯罪に関わり、幾多の危険な目にあうMichaelだったが、愛するAmeliaのためにも、もう後には退けなかった…。

犯罪に染まっていく少年解錠師を描いたサスペンスです。様々な場面で繰り広げられる金庫破りのシーンは緊迫感にあふれ、スリリングで読みごたえがあります。また、恋人のAmeliaとの関係も非常に繊細に描かれており、言葉を発することのできないMichaelが、絵を描いてAmeliaとコミュニケーションをとるシーンがとても印象的です。

犯罪に加担する苦悩や、Ameliaに対する想いなど、言葉には出てこないMichaelの感情が緻密に表現されています。米国エドガー賞受賞も納得の作品です。

評価:★★★★

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2018.01.16

The Last Child


The Last Child
(143,000語 YL:7.0)

Johnnyは1年前に誘拐された双子の妹Alyssaを探していた。そんな中、彼の目の前で交通事故が起きる。事故にあった男が最後に残した言葉は「女の子を見つけた…。」この男はAlyssaの居場所を知っており、口封じのために殺されたと信じるJohnnyは、怪しい人物を次々に捜査していくが、果たして真相を知っているのは誰なのか…?

女の子の誘拐事件の真相に迫るサスペンスです。次々に怪しい容疑者が浮かんでは消え、最後の最後まで物語がどう転がるのか分からない、スリリングな展開が続きます。結末も意外性が高く、しっかりプロットの練られた良作サスペンスです。

評価:★★★

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2017.12.29

Origin (Robert Langdon Book 5)


Origin
(135,000語 YL:8.0)

Robert Langdon教授は、かつての教え子、天才科学者Edmond Kirschが「世界的大発見」の発表を行う会場のGuggenheim美術館にいた。そこでKirschは「我々はどこから来たのか?我々はどこへ行くのか?」という問いに対する大発見についての説明を始めた。しかし事件が発生し、彼の発見は謎に包まれてしまう。謎の真相を突き止めるため、Langdon教授と美術館の館長Ambra Vidalは、バルセロナの街を駆け巡る…。

Robert Langdon教授シリーズの第5弾です。今回の舞台はスペイン、バルセロナ。Langdon先生が美女と一緒に謎解きのために観光名所を走り回るというのはお決まりの展開。人工知能がクローズアップされていることもあり、今作はサスペンスというよりはSFテイストが強いですね。科学対宗教という構図で見ると、1作目の”Angels & Demons”に通じるものが多いような気がします。

評価:★★★★

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