2018.12.21

Quiet: The Power of Introverts in a World That Can't Stop Talking


Quiet: The Power of Introverts in a World That Can't Stop Talking
(112,240語 YL:9.0)

内向的な人達(introverts)が能力を発揮し、活躍するためのアドバイスのための本です。例えば、内向的な人達は、多くの人がいる場所では圧倒されて力が出ない一方で、一人で集中して作業に没頭できる強みがあるので、そのような環境を作ることを提案しています。「大人数で議論した方が、一人で考えるより良い意見が出る」と考えている人は、大人数では発言できない人がいるという可能性を考えていないかもしれません。そんな中で、少人数でのディスカッションや、じっくり考えて発言できるオンラインでの議論が、内向的な人達の意見やパワーを発揮するのに良いのだそうです。

"Hiding in the Bathroom"と併せて、内向的な性格の人について理解したい人にお勧めの1冊です。自分が内向的という場合だけでなく、パートナーや子供が内向的だったり、内向的な生徒を受け持つ先生などに読んで欲しい本です。内向的な性格を直したり、外向的に変えるということを考えるのではなく、内向的な人のありのままのパワーを出す環境や条件を作るためのヒントが詰まっています。

評価:★★★★

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2018.12.04

Hiding in the Bathroom


Hiding in the Bathroom
(92,720語 YL:8.0)

とかく外交的・積極的な人達が有利になりがちな社会において、内向的な人達(introverts)が成功や幸せを掴むための指南書です。「内向的」というのは良いわけでも悪いわけでもなく、単なる性質なので、それを無理矢理治そうと思うのではなく、その性質をしっかり認識した上で、上手く活用することの重要さを説いています。

例えば、何事にも心配になってしまう人は、注意力が必要な業務をするとか、何か勇気を持ってやらなければならない時は、10秒間だけ外交的になってみるなどのtipsが満載です。

様々な内向性を持つ人の特徴も紹介されいて非常に興味深いです。「2000人の前で、入念に準備したプレゼンを披露するよりも、カクテルパーティで知らない人と雑談をする方がよっぽど難しい」っていうのは気持ちは分からなくはないなあ(笑)。

「自分は内向的なためにいろいろ損をしている」と思っている人にはぜひ読んで欲しい一冊です。気持ちが楽になる生き方や、成功のためのヒントが見つかるかもしれませんよ。

評価:★★★★

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2018.08.17

What Happened


What Happened
(146,450語 YL:9.0)

アメリカ大統領選挙でドナルド・トランプ氏に敗れたヒラリー・クリントン氏の回顧録。彼女が米国を導くべく、どのように戦って、そして敗れたのかを回想しています。家族や友人、仲間達や支持者との心温まるエピソードが溢れる一方で、トランプ氏や彼と繋がりがあると考えられているロシア、そしてクリントン氏の私用メール問題ばかりを取り上げたマスコミに対しては非常に辛辣な意見を述べています。

政治家がどんなに崇高な未来を描いていたとしても、選挙中に聞こえるのが相手の中傷合戦というのは、虚しい現実を突きつけられているような気がします。経済や雇用、安全保障や差別、環境などいろんなことを考えなければいけない時に、有権者に聞こえてくるのは「ヒラリーは嘘つきだ。私用メールが公開されたらすぐに逮捕されるに違いない」とか「トランプは女性蔑視でロシアと繋がっている。大統領の資質はない」という話ばかりで、結局は「アイツに投票するとヤバいから自分に投票してくれ」という話ばかりですね。日本でも「〇〇政治を許さない」という声を上げている人は多いけど、その人達がどんな日本の未来を描いているのかはよく分かりません。有権者の側が、しっかりと情報を収集し、賢い選択をしなければならないと感じます。

「ガラスの天井」を破るべく戦い、そして大きな敗北を喫した一人の女性の物語として、十分な読み応えがあります。

評価:★★★★

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2018.04.05

A Street Cat Named Bob


A Street Cat Named Bob
(64,120語 YL:5.5)

薬物中毒(リハビリ中)で、無職のストリートミュージシャンJamesが野良猫Bobと出会い、人生を変える姿を描いた自伝です。JamesはBobとの生活のために音楽を諦め、薬物を克服し、人生の新たな一歩を少しずつ踏み出していきます。愛する者を守りたいという気持ちは、こんなにも人を強くするものかと驚かされます。

評価:★★★

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2018.02.12

Wherever You Go, There You Are


Wherever You Go, There You Are
(92,720語 YL:7.0)

マインドフルネス、瞑想の考え方について述べた本です。今、この瞬間に集中し、物事をありのままに見つめることの大切さについて教えてくれます。自分の今の立ち位置をしっかり把握することで、次に進むべき道が見えてくるなど、物事のとらえ方などについて参考になる考えが沢山乗っています。”Nothing can bring you peace but yourself”という一文がすごく印象に残りました。

評価:★★★★

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2017.09.11

The Diary of a Young Girl


The Diary of a Young Girl
(82,762語 YL:6.0)

第二次大戦中に、ナチスから逃れてオランダで隠れて暮らしたAnne Frankの日記です。いつ捕まえられてもおかしくない状況で、息を殺して暮らしながらも、恋愛の喜びや、事態の好転への希望なども綴っています。Anneのように多感で才能もある若い女性が、もし自由に世界を飛び回れたら、どんなに素晴らしい人生が送れたのだろうと考えずにはいられません。突如続きが無くなった日記を読むと、本当に胸が痛みます。生前、彼女はジャーナリストか作家になって、自分の作品が多くの人に読まれることを望んでいました。死後に日記が出版されることは、彼女が望んだかたちでは無かったと思います。ですが、彼女の言葉は、きっと彼女が生前に想像したよりも多くの人達に、大きな影響を与え続けているのだと思います。

人種や信条などでの衝突が深まる現代において、もう一度注目されてほしい作品です。

評価:★★★★★

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2016.04.21

My Guantanamo Diary: The Detainees and the Stories They Told Me


My Guantanamo Diary: The Detainees and the Stories They Told Me
(99,200語 YL:8.0)

アフガニスタンやイラクで米国軍に逮捕されたテロ容疑者を収容していると言われるキューバのグアンタナモ収容所。そこを弁護士の通訳として訪れ、被収容者と直接会話をした著者によるドキュメンタリーです。

アフガン人の両親を持つ米国人女性である著者は、収容所を訪れ、多くの被収容者と言葉を交わします。彼らの多くが、不当な理由で逮捕され、裁判も受けられずに長期間拘束され、非人道的な拷問を受けたと証言しています。彼らの証言が本当かどうかは分かりませんが、80歳にもなって自力で歩くことも困難な老人をも「米国に対する脅威だ」として、拘束し続けるという米国軍の姿勢には多くの疑問を感じざるを得ません。

また、米国人とアフガン人も、単純な敵味方という関係ではなく、非常に複雑であることが読み取れます。収容所にテロ容疑者として収容され、数年後に解放されたアフガン人の男性は、次のように語っています。

「私は米国人を憎んでいない。本当に悪いのは、私のことをテロリストだと言って米国に捕まえさせた、(自分とは敵対関係にある)アフガン人だ。嘘を見抜けず、自分達でろくに真相を調査しようとしない米国人は、ただ愚かだっただけだ。」

この本は、戦場以外でも今なお続く「戦争の悲劇」を生々しく描写します。戦争やテロへの恐怖という極限状態において、いかに人間が愚かに、残酷になれるのかをあらためて教えてくれる一冊です。

評価:★★★★★

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2016.02.02

The Decline and Fall of IBM: End of an American Icon?


The Decline and Fall of IBM: End of an American Icon?
(50,000語 YL:7.0)

世界有数のIT企業であるIBMの凋落ぶりを綴ったドキュメンタリーです。株価の維持を最優先事項とし、そのためには大規模なレイオフや売上の減少、顧客満足度の低下をも厭わないIBMの姿勢を批判しています。

興味深かったのは、IBMのマネジメントに何層ものレイヤができて、意思疎通や意思決定が遅くなったことに対して、著者が「官僚的で日本的」と述べていたことです(悪い意味でですね)。日本企業も、IBMの失敗から学び取らねばならないことも多そうです。

IBMの社員や元社員によるコメントも多数掲載されています。印象に残ったのは、米国から仕事をアウトソースした先の国(インドなど)のIBM従業員の言葉でした。彼らは自分達が仕事を得る反面、米国の従業員が多数解雇されている状況を好ましいとは思っていないようです。IBMはやはり米国の本社が中心なので、そこが傾いたり縮小が続いたら、オフショア先だって安全ではないと危機感を募らせています。

外からは見えない米国企業の一面を教えてくれる貴重な一冊だと思います。

評価:★★★★

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2015.10.20

Jean's Way


Jean's Way
(46,500語 YL:6.0)

癌に侵され、余命が短いことを宣告された妻Jeanと、彼女を支える夫Derek(著者)の姿を描いたドキュメンタリーです。Jeanは苦しみながら生きるよりも、自分らしく死にたいと考え、時が来たら自分の命を絶つように夫Derekに依頼します。妻は愛する人を残して死ぬ、夫は愛する人の命を絶たなければいけないというつらい境遇の中で、夫婦が互いに相手のことを思いながら、残された短い日々を過ごす姿には心を打たれます。

安楽死という選択が正しかったのかどうかは、部外者からはとても判断はできないと思いますが、夫婦で決めた決断には、二人とも後悔は無かったのだと思います。

日々を生きることの大切さを、あらためて感じさせてくれる作品です。

評価:★★★★

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2014.12.20

Jリーグ再建計画


Jリーグ再建計画

来年度から2ステージ制となるJリーグですが、何故そのような改革が必要になったのかなど、Jリーグが抱える様々な問題とそれに対する取り組みについて述べた本です。

データによると、現在Jリーグは多くの人達にとって魅力的なコンテンツではないというのが現状だそうです。スポンサーがつかない、地上波で放送されない、全試合放送しているスカパーは赤字…。そして優秀な選手や莫大な放映権料、そしてテレビのスポーツニュースのサッカー枠は全て欧州主要リーグに持っていかれてしまうという構造。そのような構造から脱却するために「2ステージ制にして、優勝が決まる試合の頻度を増やす」ことにしたということだそうです。苦渋の決断だったと思うのですが、Jリーグはまだできてから20年。まだまだ人々の興味(つまり、お金や時間)を集める努力をし続けないと、持続していけない構造であるということを教えてくれます。

その中で、アジアの国々のクラブとの提携というアプローチは興味深いですね。東南アジアなどの海外で、Jリーグというコンテンツが今後どれだけ価値を高められるかという部分は興味深いです。個人的には、Jリーグクラブへの外資参入を認めてもいいんじゃないかな、と思います。突然海外の大富豪がオーナーになって、生え抜き選手をバッサリ切ってスター選手ばかり集めてくるようなチームが出てくるかもしれませんが、それでも大きな話題になるのではないでしょうか。もっとも、イングランドのプレミアリーグの担当者に成功の秘訣を聞いたら「外資開放したこと」と答え、ドイツのブンデスリーガ担当者に同様の質問をしたら「外資開放をしなかったこと」と答えたそうで…。スポーツビジネスの世界は難しそうですね(笑)。

評価:★★★★

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